【シリコンバレー=奥平和行】米国で電子書籍端末の値下げが相次いでいる。インターネット小売り最大手のアマゾン・ドット・コムは21日、主力端末「キンドル」の価格を259ドルから189ドルに下げると発表。書籍大手チェーンのバーンズ・アンド・ノーブルも同日、独自端末を値下げし、100ドル台が主戦場となってきた。米アップルが4月に電子書籍に参入するなど成長市場を巡る競争が激しくなっている。
バーンズ・アンド・ノーブルは21日朝、コンテンツの取り込みに無線LAN(構内情報通信網)と電話回線の両方を使うことができる「Nook(ヌック)」の価格を259ドルから199ドルに引き下げると発表。無線LANのみに対応する新機種も149ドルで発売した。その直後にアマゾンはキンドルの値下げを発表した。2007年11月に発売した初代「キンドル」の価格は399ドル。約2年半で半値に下落したことになる。
米の電子書籍端末市場では新規参入や低価格化が加速。アップルは4月に発売した多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」向けに電子書籍ソフトウエアを用意。21日には同ソフトを高機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」でも使えるようにした。台湾のIT(情報技術)メーカーなども電子書籍端末の商品化を計画。書籍大手チェーンのボーダーズは通信機能を備えない119ドル99セントの製品の投入を計画している。
アマゾンは電子書籍端末の最大手で、米国におけるシェアは6割程度とみられているが、値下げで顧客層を広げる必要があると判断したもようだ。価格競争で電子書籍の普及が早まる一方、事業採算の悪化や中下位メーカーの脱落などにつながる可能性もある。
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