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テクノロジー > 記事

[FT]中国批判を控えなくなった「外国の朋友」

2010/7/21 0:00
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(2010年7月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

「米中戦略・経済対話」の開幕式に臨むクリントン米国務長官(右)と中国の胡錦濤国家主席=24日、北京の人民大会堂(共同)
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「米中戦略・経済対話」の開幕式に臨むクリントン米国務長官(右)と中国の胡錦濤国家主席=24日、北京の人民大会堂(共同)

 中国で事業を行う外国企業に対する昔からの助言がある。中国事業の扱われ方について不満がある場合、内々に文句を言ってもいいが、公には口を閉ざしておいた方がいい。恣意(しい)的な判断を下し、国内企業に有利になるよう計らう中国の官僚へのいら立ちを表明すれば、報復を招き、既存の投資を危険にさらすだけだ、というものだ。

市場参入の見返りは政策擁護

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)、ドイツ産業界の巨人シーメンス、世界最大の化学会社BASFといった企業のトップは、北京では「外国朋友(外国の友人)」として知られる。彼らは中国市場へのアクセスを得る見返りに、様々な批判に対して中国政府の政策を擁護することを期待されている。

 ところが最近、GE、シーメンス、BASFの最高経営責任者(CEO)であるジェフリー・イメルト、ペーター・レッシャー、ユルゲン・ハンブレヒトの3氏がそろって、近く世界第2位の経済大国になる中国で直面している困難について発言した。沈黙を保つことと、公然と発言することの損得勘定が変わり、後者に傾いたのである。

 中国が知的財産権を無視したり、強制的な技術移転を迫ったりする政策を取る一方、政府の調達が国内企業に偏る中で、一部の外国企業は中国から締め出されつつあると感じている。

外資の自由化、推進意欲が減退

 「我々は次第に中国で歓迎されているとは思えなくなってきた。このために、不満を口にし、中国における将来を見直す企業が増えている」と、米国情報技術工業協議会のジョン・ノイファー氏は言う。

 企業経営者らによれば、中国政府は2001年の世界貿易機関(WTO)加盟前後に矢継ぎ早に改革を実施した後、外資の自由化を進める意欲が衰えたという。このため欧米の経営者にしてみれば、現行政策がただの足踏み状態であったとしても、後退しているように感じるのである。

 レッシャー、ハンブレヒト両氏は、アンゲラ・メルケル独首相の訪中を、不満を声高に訴える好機としてとらえた。「ドイツの観点からすると、メルケル首相は知的財産権の保護の強化と中国市場へのアクセスの改善という最も重要な点に対処した」とドイツ商工会議所の中国専門家、サビーン・ヘッパール氏は言う。

投資を利益に変える圧力高まる

会談するドイツのメルケル首相(左)と中国の胡錦濤国家主席=16日、北京の人民大会堂(共同)
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会談するドイツのメルケル首相(左)と中国の胡錦濤国家主席=16日、北京の人民大会堂(共同)

 グローバル企業にとって中国が重要性を増す中で、各社の中国事業には、過去の投資を利益に変えるよう求める圧力が高まっている。

 中国経済が2ケタ成長を遂げ、中国での売り上げが中核利益の多くを稼ぐようになっているため、各社の経営幹部はもう、中国での目標未達を市場参入に伴うコストとして説明できなくなった。また、彼らの努力で規制環境が改善しているという言い訳も通用しない。

 中国は今、GEにとって5番目に大きな市場だ。イメルト氏は2008年に、中国での売り上げが2010年までに100億ドルに達する可能性があると述べた。GEは現在、中国での売り上げが年末までに約10%増の60億ドル程度になると予想している。

太陽光・風力発電で中国企業優遇

 政府から補助金を得ている中国企業は次第に中国国内や第三国で、市場シェアを巡って欧米企業に戦いを挑むようになっている。その好例がソーラー(太陽光)業界で、中国企業はドイツの競合企業から世界首位の座を奪おうとしている。

 もう1つの例が風力エネルギー業界だ。中国はこの分野でGEやシーメンス、デンマークのヴェスタスといった世界的な巨人を追い抜こうとしており、実に70社もの中国企業が激しい競争を繰り広げている。

 ドイツ産業界の経営者らによれば、中国の風力エネルギー市場では、国内企業が政府の調達でかなり優遇されているという。ドイツの工業大手のあるCEOは内々に、中国に多大な投資を行いながら、過去3年間で1件も受注を獲得できていない有力グローバル企業があると打ち明ける。

市場こじ開ける手段持たぬ欧米諸国

 欧米諸国の政府は自国企業が抱く懸念を共有しているが、米国と欧州連合(EU)には、中国市場をこじ開けるために使える政策手段がほとんどない。中国政府はWTOに加盟した際に誓約書に署名したものの、その多くは安価な製品の輸出といった比較的単純な問題に関するもので、外国投資に絡む極めて複雑な問題はカバーされていなかった。

 仮に文書での誓約があったところで、中国には概して、それを実行に移すために必要な制度機構(洗練されていて、中立な裁判所など)が存在しない。

 一部の人が中国の投資環境を公然と批判するようになった理由がもう1つある。矛盾するようだが、この流れは経営者らが「政治風景の改善」と見なすものを映しているのである。

By Alan Beattie and Jamil Anderlini

(翻訳協力 JBpress)

(c) The Financial Times Limited 2010. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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CEO、アンゲラ・メルケル、ゼネラル・エレクトリック、フィナンシャル・タイムズ、中国、BASF、ヴェスタス、ハンブレヒト、シーメンス、WTO、外国企業、FT、中国事業、ノイファー、国内企業、中国市場、ドイツ、サビーン、太陽光

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