米Apple社は,iPodシリーズの新製品を,同社が2010年9月1日に米サンフランシスコで開催したイベントで発表した。「iPod shuffle」「iPod nano」「iPod touch」のそれぞれで新機種を用意した。「毎年,我々はiPodを改善すると表明してきたが,今年はかなり頑張った」(同社CEOのSteve Jobs氏)。
今回の新iPodシリーズの目玉は,新型iPod touchである。Apple社によると,iPod touchはiPod製品群の中で最も販売台数が多いという。
Apple社は従来のiPod touch製品と同様,今回のiPod touchを最新のiPhoneと似た仕様にした。このため新型iPod touchはiPhone 4と同様に,「A4」マイクロプロセサや3.5型「Retina」ディスプレイ,3軸ジャイロスコープ,同社の「FaceTime」と呼ぶテレビ電話サービスに向けたイメージ・センサなどを搭載する。Jobs氏は,新型iPod touchの7.2mmという薄さを自慢した。iPhone 4の厚さは9.3mmである。新型iPod touchは,2010年9月中に米国市場で229米ドル(8Gバイト),299米ドル(32Gバイト),399米ドル(64Gバイト)の価格で販売するという。
Apple社は,新型iPod nanoに1.54型のタッチスクリーンを搭載して,同社の「Multi-Touch」ユーザ・インタフェースに対応させた。従って,従来のiPod nanoで用いていた「クリックホイール」という操作ボタンを外した。さらに,新型iPod nanoでは衣服などに付けるためのクリップも搭載した。これによって,新型iPod nanoの寸法は37.5mm(高)×40.9mm(幅)×8.78mm(厚)となった。iPod nanoは米国市場で2010年9月中に149米ドル(8Gバイト)や179米ドル(16Gバイト)の価格で販売する。一方で新型iPod shuffleは,旧世代の製品で用いていた操作ボタンを復活させた。「ユーザーは明らかにボタンが恋しかったようだ」(Jobs氏)。新型iPod shuffleは,米国市場で2010年9月中に49米ドル(2Gバイト)で販売する。
「iTunes 10」にSNS機能
新型iPodシリーズと同時に,Apple社はiTunesソフトウエアの新バージョン「iTunes 10」も公開した。新バージョンの機能の中,最も注目を集めたのは「Ping」と呼ぶ音楽コンテンツSNS(social networking service)機能である。Jobs氏は,現在iTunesで1200万以上の楽曲を扱っているため,ユーザーが好みの新しい曲を見つけることが困難になっていると指摘した。Pingによって,ユーザーの友達や知り合いを通して,新しい音楽と知り合うことが容易になることを期待しているという。
Pingを用いれば,iTunesのユーザーは他のiTunesユーザーやアーティストをフォローすることができる。これを通して,ユーザー同士がiTunesからダウンロードされた音楽を公開したり,曲を推薦したりといった情報交換ができる。iTunes 10は2010年9月1日から無償でダウンロードできる。
(日経BPシリコンバレー支局 Phil Keys)
[Tech-On! 2010年9月2日掲載]
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