トレンドマイクロは2010年8月31日、個人向けセキュリティ対策ソフトの新版「ウイルスバスター2011 クラウド」を発表した。新版の特徴は、パターンファイル(ウイルス定義ファイル)の8割を、インターネット上の同社サーバーに置くこと。これにより、ウイルスバスターがパソコンに与える影響を軽減できるという。
ウイルスバスターは、ウイルス対策や迷惑メール対策、フィッシング詐欺対策、URLフィルタリングなどの機能を備えた統合セキュリティ対策ソフト。
新版の特徴は、「『スマートスキャン』と呼ばれる機能を採用したこと」(同社エグゼクティブバイスプレジデント日本地域担当の大三川彰彦氏)。スマートスキャンは、特定のファイルがウイルスかどうかを判定する際に、同社サーバーにリアルタイムで問い合わせる機能。
ウイルスバスターは、検査対象ファイルの特徴を抽出し、同社サーバーへ送信。同社サーバーでは、サーバー上のパターンファイルと照合することで、検査対象ファイルがウイルスどうかを調べ、その結果を返す。
この機能により、パソコン(ローカル)に保存するパターンファイルを大幅に削減できる。新版では、パソコンに保存するパターンファイルは全体のおよそ2割。残りの8割は同社サーバーに置いて、必要に応じて問い合わせる。
パターンファイルの8割をクラウドに置くことで、「パソコンへの負荷を軽減できる」(同社マーケティング本部プロダクトマネジメント課プロダクトマネージャの長島理恵氏)。具体的には、メモリーの使用量を抑えたり、ウイルス検索の速度を向上したりできるという。同時に、新しく出現したウイルスにもすぐに対応できるとしている。
スマートスキャン自体は新しい機能ではない。2009年7月に発表された同社の企業向け製品「ウイルスバスター コーポレートエディション 10」で実装済み。個人向け製品では、今回が初めてとなる。
そのほかの新機能としては、「ローカル分析機能」がある。これは、Web経由で侵入したウイルスを検出した際に、そのダウンロード元のURLなどをトレンドマイクロに送信する機能。同社では、送信された情報を基に、ウイルスの感染経路などを分析するという。
Webページ(HTMLファイル)に埋め込まれたウイルスをリアルタイムで検出して、そのWebページへのアクセスをブロックする「ブラウザガード」や、ファイルを復元できないように消去する「データ消去ツール」なども新たに備えた。
発売日は、ダウンロード販売が8月31日、店頭販売が9月3日。価格はオープン。同社オンラインショップでの価格は、パッケージ版が5980円、ダウンロード版が4980円(いずれも有効期間が1年の場合)。1製品でパソコン3台にインストールできる。
(日経パソコン 勝村幸博)
[PC Online 2010年8月31日掲載]
ウイルスバスター、トレンドマイクロ、パターンファイル、インターネット、クラウド
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