原口一博総務相は9日、2012年春に始まる携帯端末向け新放送のインフラ事業者にNTTドコモグループの「マルチメディア放送」を正式に認定し、免許を交付した。同社の二木治成社長は「アナログ放送終了後の大切な周波数帯なので、ぜひ成功させたい」と意気込みを語った。総務省は今後、実際に番組をつくる放送事業者の選定作業に移る。
新放送はアナログ放送終了後に空く周波数帯を使い、携帯端末向けにデータ量の大きい高画質の動画などを配信する。深夜の時間帯に映画を受信しておいて好きな時間に視聴するなど、通信と融合したようなサービスも想定している。
インフラ事業者の選定は、KDDIグループの「メディアフロージャパン企画」との一騎打ちとなった。マルチメディア放送の二木社長は「KDDIにも放送事業者として参加してほしい」と呼びかけるが、KDDIは「ドコモの技術方式に関する情報が不透明な現時点で新放送に参入するのは難しい」という。新放送の成功に向け、両社の関係修復も課題となる。
原口総務相は9日、審査を振り返って「手続きで少し時間がかかったが、オープンに審議できた」と語った。今回は選定作業が難航し、総務省があらかじめ事業者を内定せず、選定そのものを電波監理審議会(総務相の諮問機関)に委託する異例の手続きを取っていた。電監審が8日にマルチメディア放送を選定したのを受け、正式な認定にこぎ着けた。
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