人工筋肉を利用した波力発電システムの実用化を目指すWitsは、静岡県下田市で実証実験を行った。Witsが日本の海で実験するのは、2010年に次いで2回目。今回は、港の岸壁近くに設置して、小さな波でどの程度の発電ができるかなどを検証した。
実験に利用したのは、直径260mm、高さ120mmの円筒状の誘電エラストマー人工筋肉を搭載した波力発電システムである。人工筋肉の他に蓄電装置や制御回路などを搭載した筐体(きょうたい:直径300mm、高さ450mm)を浮体に乗せ、さらに海中に設置した係留プレートにロープ(係留索)で接続している。波に合わせて浮体が上下すると、係留プレートと接続したロープに引っ張られて、人工筋肉が伸び縮みする仕組み。
今回のシステムは、波の高さが15cm以上を想定して設計した。しかし実際には、波の高さが4~10cm程度と低かったため、平均して10mW程度の出力となった。「波の高さが15cm程度であれば、今回の2倍の発電量を得られる見込み」(Wits)という。
Witsによると、実証実験に協力した漁業協同組合などでは、港内の防犯や養殖などに利用する機器への電力供給源として波力発電への期待が高いという。同社は、こうした期待に応えるべく、実証実験を繰り返しながら実用化を目指す。今後は人工筋肉ユニットを複数並べて高出力化したシステムを製作し、2012年中に実証実験に挑む計画。
(日経エレクトロニクス 河合基伸)
[Tech-On! 2012年1月13日掲載]
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人工筋肉、Wits、波力発電
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