長寿命で省エネの照明として注目を浴びるLED(発光ダイオード)。家庭用の電球型LED照明(LED電球)はもちろん、土木・建築の分野でも利用が拡大しつつある。前回までの太陽光発電に続き、今回と次回の2回で道路施設に対するLED照明の利用実態を見ていく。
宮崎県は2009年11月、国道219号の板谷トンネルにLEDを使った照明灯を設置した。当初は、水銀を使って白色の光を出す無電極放電ランプにする予定だったが、県がLEDも性能が同等だと判断して採用を決めた。トンネル照明灯へのLEDの本格採用は国内で初めてだ。
板谷トンネルは同県西米良(にしめら)村にあり、長さ933mで全幅8m。2車線の道路が通る。LEDを使った白色の基本照明を56個、入り口照明と坑外灯にオレンジ色の高圧ナトリウム灯を合計38個設置した。トンネルの出入り口付近の照明は、目が慣れるように中央より明るくする必要があり、高圧ナトリウム灯で明るさを補った。
LED照明の寿命は、無電極放電ランプと同じ約6万時間だ。1個の価格は、無電極放電ランプの8340円に対し、LED照明が1万9600円と高いが、「照明器具が小さく取り付けの手間がそれほどかからないので、総額は同程度と試算している」(宮崎県西都土木事務所西米良駐在所の後藤国彦主査)。電気代は年間4万円ほど減らせるとみている。
トンネル用のLED照明を開発した共立電機製作所(宮崎市)の船ケ山保幸副社長は、「コンピューターのシミュレーションでは問題なかったが、実際に設置されたところを見て、もう少し照度分布を均一にした方がいいと判断し、1週間後に反射板の角度を変えた」と初のトンネルLED照明灯にこだわりを見せた。
LED道路照明を大阪府が認定
大阪府は09年7月、LED道路照明灯の技術評価制度を創設した。LED道路照明灯はJIS(日本工業規格)に規定がないことなどから、製品の信頼性や有効性を把握する必要があると判断したからだ。技術評価制度で認定した製品のうち、府内の中小企業が製造したものを道路照明灯として発注するベンチャーモデル事業も併せて実施した。
応募の意思を示した約20社のうち、応募を受け付けた6社の製品で実地試験を実施。大阪府LED道路照明技術評価委員会(委員長:伊瀬敏史大阪大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻教授)の審査を通過した4社の製品を認定した。大阪府は、このうち2社の製品をベンチャーモデル事業として3カ所に131灯設置した。残り2社の製品は、電気工事会社から採用されて、10年3月までに4カ所で115灯設置された。
LED照明、省エネ、電球、トンネル、道路、照明器具、因幡電機製作所
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