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モバゲー問題、南場社長が明かす「囲い込み」の真相
巨大SNS、火花散る争奪戦(後編)

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2010/12/20 7:00
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 「私たちは、コンプライアンスに関してはしっかりした会社だと自負していたんですね。そういう会社が、まさか疑問を持たれる立場になるとは思っていなかった……」

 12月8日、公正取引委員会は独占禁止法違反の疑いで、携帯電話向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)を立ち入り検査した。フランス出張中に起きた突然の出来事に、南場智子社長は驚きを隠さなかった。

 留守にしていた数日間で、世間が会社を見る目は様変わりしていた。小雨で寒さ増す12月13日、帰国したばかりの南場社長は本社内の小さな会議室で取材に応じ、静かに、落ち着いた口調で、こう沈黙を破った。

 「法令に違反する行為があったとは思っていません。公取委には、きちんと率直に事実を申し述べて考えを伝え、判断していただきたいと思っています。ただ、皆さんにご心配とご迷惑をおかけしたことを反省し、今後は、このような疑義がかからないような運営を徹底していきたい。そして、これを機に会社をもっとよくしていこうという決意を新たにしました」

■「真の一流企業となる糧としていきたい」

モバゲーの開発者向けイベントであいさつに立つDeNAの南場智子社長(12月15日)
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モバゲーの開発者向けイベントであいさつに立つDeNAの南場智子社長(12月15日)

 12月15日には、DeNAがパートナーのソフト開発会社などを一堂に集め、今後の戦略を披露する一大イベントが控えていた。公取委の疑いは、まさにそのソフト開発会社に対して、競合するグリーのSNS「GREE」にゲームを提供しないよう不当な制限をしたというもの。イベントでは、ともに世界に打って出ようと、集まった各社を鼓舞しようとしていた。その矢先の、水を差すような事態。南場社長は悔しさをにじませながら、言葉をつないだ。

 「我々は、ゲームやエンターテインメントという広い市場、あるいはグローバル市場では、まだまだ小さなプレーヤーで、弱小なんですね。これから、もっと強く立派な会社にならなければいけない。その意味で、今回はよい教訓をいただいたなと思います。真の一流企業となる糧としていきたい。これが本音です」

 ソフト開発会社の証言を集めると、確かにDeNAは開発会社に「モバゲーかGREE、どちらにつくのか」と迫り、GREEにゲームを提供した開発会社に対しては、モバゲー内のゲームに新規ユーザーを運ぶ「導線」を遮断するという措置を講じていた(詳しくは前編「モバゲー、公取委立ち入りの深層」を参照)。

 ただし、単純に「携帯ゲームをめぐる競争激化による囲い込み」と断じるには、疑問点が多い。「動機」とされるいくつかの説は、子細に見ていくと合理性を欠く。なぜ、GREEに与する開発会社を切り捨てるような施策を強行したのか。生き馬の目を抜くネット業界の最前線で、何があったのか。詰め寄ると、南場社長は説明を始めた。

■「信頼できる会社にトラフィックを優先的に流したい」

 「モバゲーはオープン化をして、多数の外部のパートナーさんが参加してくださるプラットフォームとなりました。プラットフォーマーとなった我々の本業は、モバゲーに集まってくるユーザーさんのトラフィックを、ゲームを提供してくださる各社に振り分けることなんですね。まず、それをご理解ください」

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