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ITに携わるすべての人にエールを 釜田雅彦さん 『胸を張れITモグラ』著者インタビュー

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2010/8/17 7:00
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 8月20日から毎週火・金曜掲載で、ビジネス小説『胸を張れITモグラ』の連載が始まります。著者は、TSUTAYAで知られるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)取締役の釜田雅彦さんです。本作は、釜田さんのNECでの約20年に及ぶ営業経験、独立して開業した飲食店での経験、CCCでの店舗支援事業やIT部門での経験などから着想されました。
 誰もが胸に熱い思いを抱き、全力で駆け抜けた「昭和」を主な舞台に、化粧品業界とコンピューター業界で働く男女が仕事に恋に心揺さぶるドラマを繰り広げます。日本企業の情報化の変遷もしっかり描きたいという釜田さんに、本作の読みどころを聞いてみました。

(この記事の写真:北山宏一)

(この記事の写真:北山宏一)

――この小説に込めた「思い」を教えてください。

 ITに携わるすべての人にエールを送りたいと思って、書き始めました。たとえば企業のシステム部門にいる人の仕事は、目立たなくて地味なものが多い。しかも、きちんとやって当たり前、トラブルを起こせば大変なクレームになるという、つらい立場ですが、会社を支える大事な仕事だからがんばろう、と伝えたかったのです。もちろん、そのことをITとは直接関係ない人たちにも知ってもらいたいと思いました。

 コンピューターメーカーにも昔の元気を取り戻してほしいと思いました。僕がNECに入社した昭和50年代は、各社が“強い”商品を作っていて、自社の商品を他社と競い合い、提案して売る仕事はとてもやりがいがありました。

 でも、自社商品で独自性を出しにくい現状では、お客さんの利益を考えるという強い気持ちを持って提案できるか否かが非常に大切だと思うのです。つまり、自分が提案する商品がお客さんの利益にいかに貢献するのかを深く考えることが大切で、そんな気持ちを自然に持つことができれば必ずやりがいが出て、元気になれるのではないでしょうか。そんなことも小説を読んでわかってもらえたら、うれしいですね。

 偉そうなことを言ってますが、僕がコンピューターを提案し売っていたときはそんな気持ちを持つことは実践できていませんでした(笑)。自社商品が強かったので、「導入したらこんなメリットがあり、投資がすぐ回収できる」といったことは、お客さんが自分で考えてくれていたからです。NECを退社し、飲食店をやり始めるようになって、自分の商品にまったく競争力がなくなってから初めて、お客さんの利益、つまりお客さんが喜ぶことを真剣に考えるようになりました。

――ITの仕事は「きつい」と揶揄(やゆ)する声もあります。足かけ20年以上もITに携わってきた釜田さんから見て、魅力はなんでしょうか。

 それは昔も今も変わらなくて、「イノベーションを起こせる」可能性があることです。ITによって、これまでに数限りないイノベーションが、製造、販売、経理、人事、研究開発など、あらゆる分野で起こってきました。

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