市場調査会社の米DisplaySearch社は2010年8月18日,テレビ市場に関するイベントを開催した。この日の目玉は,米Google社YouTube/GoogleTV,Group ManagerのShalini Govil-Pai氏による「Google TV」に関する講演。 同氏は,以前からインターネットとテレビをつなぐ製品は市場に存在したと指摘しながら,「ついに(普及に向けて)コンテンツ,通信や機器を取り巻く環境,そして収益化という3つの要素がそろった」と主張した。

Google社のShalini Govil-Pai氏
Govil-Pai氏はコンテンツに関して,「既にインターネットでは何百万チャンネル分の動画コンテンツが配信されており,YouTubeなら一日に10億分に相当する動画が再生されている」と語った。インターネットの接続環境を備える端末も増えており,米国なら現在は720pのHD動画を転送できるブロードバンド環境が多いが,近いうちに1080pにも対応できるようになるとしている。
これまでコンテンツ企業からは,インターネットの動画配信から得られる利益が少ないという指摘が多かった。しかし,Govil-Pai氏はこの状況も変わりつつあると指摘する。「すでに,インターネット広告で25米ドルのCPM(cost per impression)を得ているYouTubeの動画配信パートナーが存在する。これはテレビ放送並みの金額だ」(同氏)。
Google TVの収益化手法についてはまだ具体的なものは決まっていないという。だが,もちろん広告収入が中心になる可能性が高そうだ。同社はすでに2008年3月に買収した米DoubleClick社の広告配信システム,もしくは同社の「AFV(AdSense for Video)」を使ってオンライン動画の広告を配信している。さらに,「AFTV(AdSense for TV)」のシステムも運用しており,米国市場では衛星およびケーブルテレビ向けに広告を配信している。 「我々は個々の視聴者の興味に合ったテレビ広告を配信することで,CPMを向上する自信がある」(Govil-Pai氏)という。
なお,Google TVは当初発表された通り,2010年10月に公開する予定である。
(日経BPシリコンバレー支局 Phil Keys)
[Tech-On! 2010年8月23日掲載]
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