グーグルは2010年4月23日、動画共有サイト「YouTube」開設5周年を記念する発表会を開催した。同イベントには、同サイト内の人気動画の作者も出席。YouTubeのこれまでを振り返るとともに、今後の方針なども説明した。
YouTubeは2005年2月、「家族や友達ともっと簡単に動画をシェアしたい」という目的の下、米国で設立された。2006年10月にはグーグルが買収。2007年6月には日本を含む9カ国語に対応した。
現在は、23カ国語版で動画を配信しており、動画の総再生回数は1日10億回以上。1分当たり24時間以上の動画がアップロードされている。著作権保護対策に力を入れたこともあり、一般ユーザーの投稿動画だけでなく、テレビ局などのコンテンツもYouTubeで配信されるようになった。
発表会に登壇したグーグルの徳生裕人シニアプロダクトマネージャーは今後の方針について、「動画をTwitterに投稿できるようにするなど、ユーザーがより使いやすくなる機能を追加していきたい」と説明した。また、海外ではテレビドラマや映画などの「プレミアムコンテンツ」の配信が増えている状況を受け、「日本でもニーズがあれば、プレミアムコンテンツを配信したい」とした。ただし、「あくまでもYouTubeはユーザー中心」とし、その場合でも一般ユーザーやクリエーター個人による投稿が多くを占める状況は変わらないとの考えを示した。
人気動画の作者も登場
発表会には、2009年に話題を集めた動画の作者も出席し、開発秘話やユーザーからの反響などを明かした。
このうち投稿者名Cookingwiththedogの制作者は、海外でドキュメンタリーなどを制作していた経験を生かし、犬がホストを務める料理コンテンツ「COOKING with DOG」を公開している。この動画は6万5000人以上がチャンネル登録している。スパゲティナポリタンを取り上げた際は、公開から24時間で1万回以上再生され、視聴したイタリア人から「スパゲティにトマトケチャップを入れるとはけしからん」「すべてのイタリア人を敵に回した」などのコメントが寄せられたという。一方で、「作者に代わり、日本のスパゲティナポリタンについて英語で説明してくれた外国人もいた。自分より詳しくて驚いた」とのエピソードを明かした。
dokugyunyuこと竹内泰人氏は、大学在学中にアニメーション動画「オオカミとブタ。Stop motion with wolf and pig. 」を公開した。同作はこれまでに260万回以上再生されており、その手法は海外のテレビコマーシャルに模倣されたという。現在は映像クリエーターとして活動しており、「同作を見た海外のミュージシャンから仕事の依頼が来たこともある。YouTubeが仕事にもつながっている」と話した。
ニューヨークでアートディレクターとして活動するmasakaaaこと川村真司氏は、友人のバンド「SOUR」のプロモーションビデオ「日々の音色」をYouTubeで公開。同作は260万回以上再生され、YouTube Video Awards Japan 2009を受賞した。ニューヨーク在住のため、発表会は欠席だったが、「日本在住の出演者とは距離が離れ、予算も限られている中、Webカメラで工夫して制作した作品。YouTubeでは世界中の人たちからコメントという形で声をもらえるのがうれしい」とのビデオレターを寄せた。
(日経パソコン 平野亜矢)
[PC Online 2010年4月23日掲載]
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