そして、靴や衣類に次ぐ有望市場が、ファッションアイテムとして欠かせない存在となっているメガネというわけだ。
■鯖江のメガネにかける思い
OhMyGlassesも、送料、返送料などをすべて無料とし、返品可能期間は最短でも14日間とする予定だ。500~1000種類のメガネを中心に、サングラスなども取り揃える。商品の主な価格帯はレンズ込みで2万円強。かなりの高級路線にみえるが、30~39歳の男女の3分の1から4分の1ほどが2万円以上のメガネを購入しているとの調査もあり、あながち高すぎるともいえない。「狙っているのは質やデザインにこだわりを持つ30~40歳前後のビジネスパーソン」と話す清川氏の武器は、「鯖江」ブランドだ。


自身も30本以上のメガネを持つ清川氏が、コレクションの中でも最も気に入っていたのが鯖江のメガネだった。メガネフレームに関して、福井県鯖江市はイタリア、中国と並ぶ世界3大産地の1つ。国内の約90%、世界でもおよそ20%の高いシェアを誇る。安価な中国製の流入による競争激化の波に押され、鯖江のメガネ関連製品の出荷額は、2005年に680億円(統計上の最盛期だった1992年の約6割)まで落ち込んだが、2008年には760億円と若干押し戻した。
鯖江市産業環境部の渡辺賢氏は、「海外製品の品質不良や納期遅れを問題視した国内のメガネ量販チェーンなどが、鯖江に発注先を切り替えたことなどがプラスの要因として考えられる」という。再評価されつつある鯖江のメガネを、ネットの力で広めたい。そんな清川氏の思いに共感し、鯖江のメーカーを中心にすでに10社以上が契約を締結した。
地場メーカーにとっても“渡りに船”だった。「自社ブランド製品を作ってみたものの、マーケティング方法が分からなかった」。鯖江市でメガネフレームを製作するプラスジャックの津田功順社長(34)はそう振り返る。
自社ブランド「+38A(プラスサバエ)」のフレームは、素材のアセテートを極限まで薄く削り、柔軟性を持たせて掛け心地を追求した。このフレームは、OhMyGlassesの主力商品となる予定だ。鯖江市の牧野百男市長も「鯖江ブランドのメガネを広くインターネットで知ってもらえたら、こんなにうれしいことはない」と、ネットの新潮流に期待を寄せる。
■10万本のメガネを販売した米メガネ通販サイト
もっとも、国内メガネ市場には、低価格とファッション性を武器とした大型チェーンがひしめき、ネット通販にも乗り出している。その1つが「JINS(ジンズ)」。最近では日本テレビ系列のバラエティー番組「スッキリ!!」と共同企画したメガネを9月22日の放映直後からオンライン販売。一時はサイト接続が困難になるほどのアクセスが集中し、ネットの在庫は数時間で完売した。
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