6月中旬、エンゼルス・スタジアムで松井秀喜に古巣ヤンキースについて尋ねた際、あえて無関心を装っているように見えた。ヤンキースのゲームをどれくらいテレビで見るのかと聞いても、「結果を(米スポーツ専門チャンネルである)ESPNのニュースでチェックするくらいかな」とクールな返答。移籍が決まった直後から「もうエンゼルスの人間だから」と言い続けている通り、チームに溶け込もうとするのが松井流なのだろう。
NYのファンに温かく迎えられる
ただそうは言いながらも、当時故障していたアレックス・ロドリゲスやホルヘ・ポサダの話になると、「どんな調子なの?」と逆取材。さらにチームの状態と行く末に関して、静かにこう続けた。「まあ、彼らは心配しなくても大丈夫(強い)ですから……」。渡米後、7年もの時間を過ごしたチーム。松井秀のシンプルな言葉の中から、ヤンキースへの愛着と愛情が透けて見えたような気もした。
そして、そんな松井秀とニューヨーカーはいまだに“相思相愛”の間柄でもある。7月20-21日、松井秀はヤンキースとの2連戦を戦うためニューヨークを訪れたが、開幕直後にやって来たときと変わらぬ盛大なオベーションで迎えられた。
今季初の2試合連発
歓迎ムードいっぱいの2試合、さすがに気分もいいのだろう。松井秀は今季初めての2試合連続ホームランを放って存在感をアピール。21日の試合後には「うまく打てたと思います」と珍しく自画自賛し、再びニューヨークを去って行った。
一見すると、順風満帆のようなヒーローの凱旋(がいせん)。今後、エンゼルスが勝ち進み、プレーオフでヤンキースと戦うため再びニューヨークを訪れるようなことになれば、“おとぎ話”のようなストーリーになるかもしれない。だが、この2度に渡るニューヨークへの帰還劇を除けば、松井秀は今シーズン、決して順調な道のりを歩んではいない。
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