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コラム

大震災とサッカー、指導者として考えること

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2011/4/12 7:00
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城福浩・前FC東京監督
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城福浩・前FC東京監督

 東日本を大震災が襲った「3・11」から後、スポーツの価値とか意味について当のアスリートたちが大いに悩んでいると聞く。凶暴な地震と津波によって家族や家や仕事を一度に失ってしまった被災者の心中をおもんばかると、とてもじゃないがボールを蹴ったり、バットを振ったりする気になれないということだろう。

■「穏やかな日常」の前提崩れると

 ビジネスとして巨大化したスポーツではあるが、そのベースには穏やかな日常というものが必要不可欠。その前提が崩れると、スポーツをする場所も意味も脅かされることをスポーツ関係者は今回、ひしひしと感じたに違いない。

 また、被災地で被災者のために身を粉にして働く方々を見るにつけ、ピッチやグラウンドやコートの中では自信満々の自分たちがひどく無力に思え、自分の仕事までちっぽけに思えた者もいるのだろう。

 その気持ちは痛いほど分かるけれども、チームを預かる監督たちは、いつまでもそんな苦悶(くもん)の中に選手を浸しておくわけにはいかない。

■逆境の中にも何か手はあるはずだ

 第1節を消化して中断していたJリーグは4月23日に再開する。スタート地点が決まっている以上、そこにはベストの状態で臨まなければならない。

 シーズンが再開して「ああ、やっぱりJがあって良かったね」とお客さまに思わせるのは監督と選手、つまり現場の責任である。言い訳は無用。プロスポーツのそれは掟(おきて)である

 監督という“種族”は、チームが攻勢の時はその流れが維持、あるいは増すように、あるいはつまらぬミスでブレーキがかからないように細心の注意を払う。守勢の時はそれを盛り返す手立てを懸命に考える。

 そういう監督目線で震災後のサッカーの在り方を考えると、現在の非常に厳しい状況下にも何か“逆襲”の芽があるように思えてならない。逆境の中でも育てられる芽が。

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