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ユーチューブのユーザビリティ改善、メニュー配置を整理してトラフィック5%増加

2010/4/26 7:00
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 グーグルは2010年4月23日、動画投稿共有サイト「YouTube」の開設5周年を記念した記者説明会を開催した。説明会では、3月に行ったユーザビリティ改善の過程や成果を明かした。9カ月かけて事前調査を行って改善した結果、全世界のトラフィックは5%上昇したという。

YouTubeユーザーの視線を調査したヒートマップ

YouTubeユーザーの視線を調査したヒートマップ

紙に印刷したメニューをユーザーに渡して並べてもらった

紙に印刷したメニューをユーザーに渡して並べてもらった

 事前調査では、YouTubeユーザーの視線を調査。ヒートマップにして、どこが何%クリックされているかを把握した。その結果、関連動画をクリックしている人が圧倒的に多かったという。

 また、ページの右上に置いていた動画の詳細情報を見るための「More Information」の部分は、小さい文字ながら2%と50回に1回の頻度で押されていた。調査の結果、「よく使われるボタンが分かりやすく配置されてないのが分かった」(グーグルのシニアプロダクトマネージャーの徳生裕人氏)と言う。

 また、ユーザーの求めるデザインを調査するために、YouTubeの様々なメニューを紙に印刷し、被験者に渡して自由に配置してもらうテストを行った。徳生氏は2人の被験者の配置例を見せながら、「とりあえず動画を見たい人はシンプルなデザインにした。一方、ある人は用意していないメニューを自分で作ったり、こうしたらグーグルももうかるだろうと広告を置いたりした。その人は自分で動画を作り、動画でつながりたいというユーザーだった」と説明。改善の準備段階では、「異なるニーズを1つのものにまとめるために試行錯誤した」(徳生氏)と言う。

 こうした調査を経て、YouTubeでは2010年3月にデザインをリニューアルした。動画再生ページでは、投稿したユーザーに関する情報を上部にまとめた。ユーザー名の右の投稿件数をクリックすることで、そのユーザーが投稿した動画を一覧できる。

 動画の下部は、「その動画についての興味を満たせる」(徳生氏)情報をまとめた。動画の詳細情報や、再生回数、コメント数などを表示。再生回数の増加状況を示すグラフ、外部リンクの状況、世界各国での再生状況を示す地図なども見られるようにした。動画の右部分では、関連動画など次に見てほしい動画を推薦することに注力している。

 また、従来は動画を5段階評価できたが、80%が最高評価に集まっていたことを受けて、いいか、悪いかの2段階評価とした。

 新デザインについて徳生氏は、「シンプルで軽快な仕組みにすることができた」と評価。その結果、YouTubeの全世界のトラフィックは5%以上増えたという。一方で、「前の方が良かった」という声もあり、徳生氏は「ユーザーの声を聞いて改善を続ければ、必ず素晴らしいページができる」として、継続して改善を進めていく方針を示した。

 なお、説明会では、1分間に24時間分以上の動画がYouTubeに投稿され、1日に10億回視聴されているという現状も公開された。その数は伸び続けているという。また、「Ustream」などのライブ動画配信サービスが人気を集めているが、徳生氏は「ライブストリーミングはU2のコンサートなど限定的に始めている」とした上で、「長期的には間違いなくやる」と明言。実験的に取り組みつつ、Twitterへの投稿などリアルタイム系のサービスには、ユーザーが動画を作ったり見たりしたときにやりたいと思うものから対応しているとした。

(日経ネットマーケティング 杉本昭彦)

[NETMarketing Online 2010年4月23日掲載]


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