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アプリで賢い引っ越し 物件探しから費用計算まで

2013/2/1 6:30
ニュースソース
日本経済新聞 夕刊

 寒さをもうしばらく我慢すれば春。引っ越しをして新生活を始める人も多いだろう。新居探しに家具選びと、何かと忙しくなるが、新年度のスタートを満足いくものにするために、スマートフォン(スマホ)で短時間かつスマートに準備を進めよう。

引っ越しの際、冷蔵庫などの大きさを写真上に書きとめておけるアプリもある

引っ越しの際、冷蔵庫などの大きさを写真上に書きとめておけるアプリもある

 物件探しで重視する条件は人それぞれだ。それでも「駅やスーパーから徒歩圏内」「学校や会社へ電車の乗り換えは1回まで」など、立地を優先する人は多い。

 リクルート住まいカンパニー(東京・千代田)の不動産・住宅情報サイト「SUUMO(スーモ)」のアプリは「なぞって探す」というスマホならではの機能を搭載する。地図上で物件を探したい範囲を指でなぞって指定すると、その範囲内で入居可能な物件を表示してくれる。

 「『駅の南側』など細かいエリア指定も可能で自分なりの検索ができるのが好評」(同社)といい、昨年までにダウンロード数は300万を超えた。社会人2年目となり、ひとり暮らしを検討する都内の中山真也さん(仮名、23)は「掘り出し物はないかなと楽しく探している」。

■近所のお店も把握

 「夜道が怖いので、最寄り駅から遠回りせずコンビニやスーパーに寄れる場所に住みたい」。今春に引っ越しを予定する都内在住の会社員の井田咲さん(仮名、24)が活用しているのがCHINTAI(東京・港)が運営する賃貸物件情報サイト「CHINTAI」のアプリだ。

 コンビニエンスストアやスーパーはもちろん、本屋や病院など、様々な施設がどこにあるかを一目でわかるよう表示してくれる。「SUUMO」と同様、視覚的でスムーズな物件探しができるのが特長だ。

 物件が決まると、次に必要になるのが家具選び。使用中のものを持ち込む場合もあれば、新しく購入する場合もあるだろう。どんな部屋に仕上げるか。引っ越しで一番の醍醐味ともいえるが、住む前から部屋をイメージして家具を選ぶのはなかなか難しい。

 そんな時に役立つアプリが「間取りTouch!2」だ。部屋の間取り図を作製した後、ソファやベッドなどの家具を選んで間取り図上で配置できる。家具は自由に大きさの変更が可能。間取り図の完成後に3Dイメージが見られる「インテリアビューワー」もある。

 冷蔵庫を置くスペースやクローゼットの奥行きなど、間取りや家具の詳細な寸法を書きとめておきたい時は「写真にサイズメモ」が便利だ。写真の上に直接長さなどをメモできる。都内在住の会社員、滝山大輔さん(34)は「間取り図を見ても分からない部屋の天井の高さや奥行きなども簡単にメモしておけるので、家具を買ったら入らなかったという心配がない」と満足そうに話す。いろいろな寸法の家具がみられる通販サイトとも連携している。

■手続きリスト作成

 部屋も家具も決まれば、いよいよ引っ越しだ。必要な手続きや段取りの確認には「かしこく得する引越しガイド」を有効活用したい。必要な手続きを30以上の項目にわたって提示する「ダンドリリスト」機能やカレンダー機能を使い、引っ越し当日までにやるべきことをおさらいできる。

 当然ながら、費用の計算も重要だ。敷金や礼金で出費がかさみやすい初期費用は特に正確に把握しておきたい。「賃貸初期費用計算機」は、賃料や管理費・共益費などの金額を入力すると、入居時にどれぐらいの費用がかかるかを算出してくれる。「不動産業者向けに配信を始めたが、一般の方からの需要が非常に大きい」(開発元の大東建設不動産)という。手元資金を基に、無理なく引っ越せる家賃相場を示す機能など、より個人向けの内容に変える方針だ。

 タイミングが重要な引っ越しだけに、物件や家具選びは短期決戦を迫られる。スマホの活用で作業の手間やミスを減らし、よりよい新生活のスタートにつなげたい。

(証券部 竹内宏介)


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