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きっとジョブズも考えた 座禅を体験してみた
C世代記者 駆ける 第6回

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2012/1/17 7:03
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 終了時間を頭から追い出し、今度は長期的な人生プランについて考えてみる。これまでの10年間と、これからの10年間について。自分が長期的にやりたいこと、やるべきことはなにかなど、普段よりも真面目に考える。「今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。ジョブズ氏がスピーチで語った言葉が頭に浮かぶ。ジョブズ氏も座禅をしながら人生について考えたのだろうか。

 鐘が鳴った。終了だ。手を合わせて頭を下げる。

 座禅が終わると、川上氏が春光院の中を案内してくれた。庭やふすま絵などを、参加者に英語で説明していく。控えの部屋で抹茶と菓子をいただいて、コースは一通り終了だ。

 終了後はざっくばらんに会話しながら、質問も受け付ける。今回参加したオーストラリア人の観光客は、全員座禅が初めて。24歳の女性はインターネットで春光院を知った。「ただ座禅するだけではなく、僧侶がいろいろと説明してくれたのが良かった」と話す。19歳の男性は「呼吸が難しかった」と笑った。参加した外国人からは「どうしたら禅をもっと学べるのか」など僧侶への質問も相次いだ。

 「座禅によって、悪いサイクルを断ち切ることができる」と川上氏は言う。生活の中で、安定した環境で内部に集中する時間を持つことが重要だと説く。例えば仕事の合間に走ったり水泳をしたり、オフィスの席で姿勢を良くして目を閉じたりするだけでも、「瞑想(めいそう)と同じ効果が得られる」そうだ。座禅は特殊な環境で行う宗教的な修行だと考えていた私には意外に感じられた。

 座禅の途中でのどの痛みや鼻水が出ることも、よくある自然なことだという。頭を無にするのは難しいので、「無理をせず自然体でいい」と聞き、半分以上を雑念が占めた自分の座禅内容も失格ではなかったかと、ほっとした。

 短時間でも立ち止まって自分を見つめ直す時間を持つことで、長期的な視点や判断力を養うことができるのではないか。初めて座禅を体験して、記者はそんな感想を持った。理屈ではなく、単純に心が落ち着き、心の中に余裕ができたとも感じた。寺院で頻繁に座禅するのは難しいが、自分にできる形で日常生活に取り入れてみようと思う。(村上史佳)

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