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セイコーHD社長解任 「古い体質改める」
和光社長の服部礼次郎氏も

2010/4/30 21:20
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 セイコーホールディングスは30日、村野晃一会長兼社長(72)を解任し、非常勤の取締役にしたと発表した。創業家一族で副社長の服部真二氏(57)が同日付で社長に昇格した。子会社債務超過に陥っている和光(東京・中央)についても、服部礼次郎会長兼社長(89)と鵜浦典子専務(53)を解任した。経営体制を刷新し、コーポレートガバナンスの改善と業績回復をめざす。

 村野氏と鵜浦氏は6月の株主総会でセイコーHDの取締役も退任する方向だ。

 同日午後2時半から開いた取締役会社外取締役の原田明夫氏(元・検事総長)が村野氏を解任する旨の緊急動議を提出、村野氏を除く5人の取締役のうち3人が賛成した。取締役会の後、グループ企業の経営陣や労働組合に新体制を報告して了承を得た。

 東京都内で会見した服部真二新社長は村野氏を解任した理由について「大株主の礼次郎氏やその腹心ともいうべき鵜浦氏の意向に逆らえず、独断的な経営に陥って合理的な判断ができなかった」と説明した。

 真二氏は「老舗企業にありがちな古い体質を改め、健全なコーポレートガバナンスを実現する」と表明した。セイコーグループ企業で「鵜浦氏によるパワーハラスメントが指摘されていた」と明らかにした。置き時計を手掛けるセイコークロックで、ここ2年で社長交代が相次いでいることに対し、真二氏が礼次郎氏らに「社員の士気が低下すると進言したこともある」とも語った。

 3月には子会社の労働組合が「経営陣に対して損害賠償を求める提訴をするよう監査役に請求する」という事態に発展しており、監査役が第三者委員会を設けて実態を調査していた。今回の人事には組合が株主代表訴訟に乗り出すのを防ぐ狙いもあるとみられる。

 セイコーグループ傘下の労組を束ねるセイコーグループユニオンの中村昇造氏は30日、日本経済新聞の取材に対し「経営側の自浄作用が働いた成果と受け止めている。労使が協力し、新社長の経営立て直しに期待したい」としている。

 2001年にセイコー(現セイコーHD)の社長に就任、9年近く経営のかじを取ってきた村野氏は同日、日本経済新聞の取材に応じ「突然の事態にとまどっている。50年間、誠心誠意、会社のために働いてきた。わかってもらえなかったのは残念」と話した。

 礼次郎氏は一切のセイコーグループの役職を外れるが、セイコーHD名誉会長の肩書は変わらない。個人で10.8%(09年10月1日時点)の株を持つ大株主でもある。真二社長は礼次郎氏について「大株主としての意見は聞く」としており、新経営陣がどれだけ独立した経営をできるかは不透明だ。

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