【シリコンバレー=田中暁人】インターネット検索最大手の米グーグルは22日、中国向けに展開する検索などネットサービスの自主検閲を取り払ったと表明した。これまで中国政府の要請に従ってきたが、同国からのサイバー攻撃や「発言の自由」の制限に抗議し、自主検閲を受け入れてきた中国語版検索サービス「Google.cn」を事実上停止した。
中国本土のネット利用者は同日から、グーグルが香港で運営するサーバー経由で検閲無しのウェブ検索やニュース検索、画像検索などを利用できる。
| 2000年 | 中国語でのサービス開始 |
| 05年 | 中国に開発拠点を開設 |
| 06年 | 自主検閲を条件に中国専用サイト「Google.cn」開設 |
| 09年3月 | 傘下の動画サイト「ユーチューブ」が恒常的に閲覧不可に |
| 09年9月 | 中国法人トップが退任 |
| 09年12月 | 中国からのサイバー攻撃 |
| 10年1月12日 | サイバー攻撃などを受けてネット検閲撤廃を当局に要求 |
| 10年1月21日 | シュミット最高経営責任者(CEO)が中国政府との交渉入りに言及 |
| 10年3月22日 | 中国専用サイトを香港に移管して自主検閲を撤廃 |
グーグル最高法務責任者のデビッド・ドラモンド氏は自社のブログで「(香港経由のサービス展開は)合法で、中国政府が我々の決断を尊重してくれることを願う」と指摘。ただ「サービスが妨害される可能性はいつでもある」とも述べ、当局による介入の可能性も示した。グーグルが中国に構える研究開発拠点やネット広告などの営業部門は維持する考えを表明した。
グーグルは、人権活動家のメール情報取得を目的としたサイバー攻撃を中国から受けたことを今年1月に公表。サイバー攻撃やウェブ上での「発言の自由」に対する制限に反発して、中国からの撤退も視野に中国当局に検閲無しでの「Google.cn」のサービス展開を求めていたが、交渉は決裂した。
中国でのネット検閲については米政府も批判を強めている。中国当局が「グーグル対抗策」を打ち出す可能性も高く、今後もせめぎ合いが続きそうだ。
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