「うちは今回、DeNAさんだけではなく、グリーさんとも条件交渉をして、『エクスクルーシブでもいいですよ、だったらその代わり条件を出してください。いい条件の方とやりますよ』と、最初から明確な態度で臨みました。それで、最終的に条件と将来性と諸々を考慮してDeNAさんを選択した。その旨は11月17日にグリーさんに伝えました」
すると11月18日、恋してキャバ嬢と、ランキングのトップ10を堅持していた「戦国バスター」の2タイトルへの導線を「切られた」のだという。
■立ち入り検査の当日にランキングが突如、復活
2つのゲームはGREEの「オススメゲーム」などの目立つ場所はむろんのこと、人気ランキングからも忽然(こつぜん)と姿を消した。「モバゲーから閉め出された」とする開発会社と似たような現象。モバゲーのように、「カテゴリー」から消えることはなかったが、並び順は「ページを何回もめくったあとの最後尾に追いやられた」という。
「ランキングの導線に関しては、DeNAに立ち入り検査が入った12月8日に突如、復活して、おーわかりやすすぎる、と思いましたけれど(笑)」。こうした真田社長の証言をグリーに確認すると、おおむね認めたうえで、こうコメントした。
「DeNAさんの囲い込みのあと、迷っている開発会社さんには可能な限りの支援をしました。クラブさんに関しては、オススメなど優遇枠への露出に加えて、恋してキャバ嬢のテレビCMを当社持ちで放映し、出資提案もさせていただいていた。ところが『今後はGREEにゲームを出さない』とクラブさんから連絡があり、であれば積極的にGREEに出してくださる開発会社さんの支援を優先したいということで、クラブさんの優遇扱いをやめたということです」
ランキングに関しては「優遇パートナーの係数がランキング結果に反映されていたため、一般扱いになったと同時に、外れたと思われます。12月8日に復活したことについては、ランキングのアルゴリズムを随時、変更しており、その関係で浮上した。(公取委の動きとは関係がなく)まったくの偶然です」とする。クラブの真田社長にぶつけると、こう言った。
「そんなわけないじゃないですか。誰も信じませんよ、そんなの。圏外から18位とかに復活するならわかるけれど、圏外からいきなり4位とか5位ですよ。でも僕らは、導線を切られても仕方がないという前提でいた。競合になるから切るというのは、普通の商行為だと思っています」
■「カテゴリーから抜いたのは、やり過ぎ」
競合との関係度合いに応じて優遇策に差を付ける、という意味では、グリーもDeNAと同じことをしていた。ただし、グリーは結果としてモバゲー側についた開発会社への優遇措置を外したのであり、数十社にどちらかを選べと迫ったDeNAの行為と同列に語ることはできない。しかも、並び順の最後尾に回したとはいえ、DeNAのようにカテゴリーからは落としていない。
今回、DeNAが講じた措置が、「優遇しない一般パートナーとして格下げした」ということなのであれば、なぜ、カテゴリーからもタイトル名を抜いたのか。この点は、クラブの真田社長もいぶかしむ。
「そもそもカテゴリーは、大してトラフィックがない。もっと言うとランキングも意味がないことが今回の一件でわかったんですよ。GREEでランキングが復活しても、ユーザー数はまったく増えなかった。それよりも、ユーザーを紹介してくれたときのプレゼントを増やすなど、導線に頼らない経営努力の方が、よっぽど利いた。GREEでのユーザー数と売り上げは、伸び続けていますから」
南場智子、モバゲータウン、ソーシャル・ネットワーキング・サービス、iモード、GREE、コンプライアンス、スマートフォン、公正取引委員会、プレーヤー、プラットフォーム
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