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米アップル「アップストア」価格改定の波紋
日本で115円→85円 出品者「寝耳に水」で大混乱

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2011/7/16 7:02
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 このゲーム会社の場合、元々450円だったアプリを115円で配信するキャンペーンを始めたばかり。今回の予期せぬ価格改定でこれが85円になってしまったが、170円などに値上げすることには慎重だ。「価格が下がったままが良いのか値上げした方が良いのか判断に迷っている。ほかの会社がどう動くかも見極めたい」と対応を決めかねている。

 日本電子出版協会(JEPA、東京・千代田)の三瓶徹・事務局長は「辞書など高い価格でも売れる魅力的なコンテンツを持つ出版社などは値上げすることもできるだろう」と語る半面、「そうでない(他社との競合が激しい分野の)開発者は(値上げなど)自分で価格を再設定するのは容易でない」と話す。

 iPhoneやiPadの利用者は世界に広がっており、その厚い層にコンテンツを販売できるアップストアの存在感は大きい。同ストアが配信しているアプリ(有料・無料)の種類は全世界で42万5千種に達している。ダウンロード件数も2008年7月の配信開始以来、世界で累計150億件を突破した。

 一方、競合するアンドロイド端末の販売台数も伸びている。日本での電子書籍配信ではアップルのほか、グーグルや米アマゾンも参入する見込みだ。今回のアップルの突然の価格改定について、ある電子出版関係者は「成長途上の市場であるが故の拙速」と分析。アプリの売れ行きを左右する重要な要素である価格決定に関わる話だけに「出版社や開発者と事前に話し合うなど、もっとスムーズに進める策もあったはず」と指摘する。

 アップルがドルベースでアプリ販売事業を手掛けている以上、今後も急激な為替変動に伴って、突然、価格テーブルが改定される可能性はある。コンテンツの電子配信で海外大手の影響力が強まる中、その枠組みに依存している日本の開発者側がどう主体性を持てるのか。今回の価格改定に伴う業界の困惑と混乱は、販売のプラットフォーム(基盤)である「マーケット」を持たないリスクを浮き彫りにしている。

(電子報道部 宮坂正太郎、杉原梓)

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