中国・広州のアジア大会でサッカーが男女アベック優勝を成し遂げた。特に驚かされたのが男子の金メダル。フル代表を送り込んだ女子は勝って不思議のないチームだったが、男子はJリーガー14人と大学生6人の寄せ集め集団だった。急造チームをうまく統率した関塚隆監督(50)の手腕ともども称賛に値する快挙といえる。
2年後の五輪をにらむ
アジア大会の男子サッカーは1994年広島アジア大会まではフル代表同士の戦いだった。しかし、大陸王者を決める4年に一度のアジアカップが隆盛になるにつれて重複感は隠せなくなり、アジア大会がワールドカップ(W杯)と同じ年に行われることも過密日程にあえぐフル代表には重荷だった。
その結果、アジア大会の目的と意義を見直す機運が生まれ、日本は98年バンコク大会(トルシエ監督=当時)からアジア大会にオリンピック出場を狙う若いチームを送るようになった。2002年釜山大会からアジア大会の参加資格が「U23(23歳以下)+オーバーエージ」になっても、日本は2年後に行われる五輪をにらんでU21(21歳以下)の選手で戦うように図ってきた。
アジア大会は選手の力を測る試金石
日本がある意味、勝利より経験を積ませることを重視したのは、この年代のチームづくりが非常に難しいからである。
日本で20歳前後のサッカー選手といえば、高校、あるいはクラブ出身のプロ2、3年目の若いJリーガーか大学生である。前者は所属チームでレギュラーになりきれていない選手が多く実戦経験に乏しい。後者は大学サッカー界では看板選手であり試合経験もあるが、いかんせん、普段もまれている競技レベルはJリーグよりかなり低い。
それぞれ立派な原石ではあるが磨き込みが足りないわけで、国際試合でどれほど通用するか未知の部分は大きい。それゆえにアジア大会を、五輪のアジア予選の前哨戦として、選手の力を測る格好の試金石として、使ってきたのである。
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