東京電力は6日、福島第1原子力発電所2号機の圧力容器底部の温度が同日午後5時時点で69.2度だったと発表した。73.3度だった同午前7時よりも若干下がったが、2月に入ってから上昇傾向が続いている。東電は冷却のために原子炉に入れる水の流れが変わったためとみており、注水量を段階的に増やして温度変化を注視している。
2号機の圧力容器底部温度は昨年9月末に100度を下回り、今年1月は50度前後で推移していた。しかし2月1日から上昇に転じ、5日の午後には70度を超えた。温度が上昇傾向にあるのは3つの温度計のうち1つだけで、残り2つはほぼ変化がない。
東電は炉内の水の流れが変わり、燃料の冷却効果が下がったためとみている。6日の記者会見では核分裂が連続して起こる「再臨界」の可能性は否定した。
東電は同日夜から、2号機への注水量を1時間あたり10.6トンから13.6トンに増やす準備を始めた。これに先立ち、再臨界を防止する働きのあるホウ酸を960キログラム入れた。原子炉へのホウ酸投入は、昨年11月2日に2号機で半減期(放射性物質の量が半分になる期間)が短い放射性キセノンが検出され、再臨界が疑われた時以来となる。
昨年12月に宣言された「冷温停止状態」を満たすには、圧力容器底部の温度が100度以下になっていなければならない。温度計には約20度の誤差が考えられ、底部の温度を80度以下に保つことが求められている。
経済産業省原子力安全・保安院は6日、事故後初めて、福島第1原発の保安検査を始めた。3週間かけて、注水設備や汚染水の浄化装置など7つの設備を点検し、冷温停止状態が維持できる体制が整っているかどうか確認する。
東京電力、福島第1原子力発電所、再臨界
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