【パリ=古谷茂久】ギリシャ政府と与党は15日、欧州連合(EU)などから総額1300億ユーロ(約13兆円)の第2次金融支援を受け入れるための大詰めの調整を続けた。仏AFP通信によると与党2党首は同日、支援実施の3条件の1つである「財政緊縮策実行の誓約書」をEUと国際通貨基金(IMF)に送付した。残る条件は「歳出削減策の具体化」で、20日のユーロ圏財務相会合までの回答を迫られている。
ギリシャ支援の3条件は9日のユーロ圏財務相会合で決まった。ギリシャはこれまでEUなどから支援を受けながら、財政再建が計画通り進んでいない。第2次支援に動いたEUなどが、ギリシャに再建策を着実に実行させるための担保が必要だと考え打ち出した。
13日の議会で関連法案を可決したことで、3条件の第1である「緊縮策の議会承認」をクリア。AFPによると最大与党・全ギリシャ社会主義運動のパパンドレウ党首と、与党第2党・新民主主義党のサマラス党首が、第2の条件である「誓約書」に署名を済ませた。
新民主主義党は4月にも実施される総選挙での勝利が有力視されている。誓約書でサマラス党首は「新民主主義党が次期選挙で勝利しても、(緊縮策や改革を)実行する」と表明し、緊縮策を引き継ぐ意向を示した。ただ同時に「ある程度の政策の見直しが必要になる可能性もある」と緊縮策の一部緩和に含みを持たせており、EU側の判断が注目される。
残る条件である「歳出削減策の具体化」は、ギリシャ側が具体的な内容を示していなかった3億2500万ユーロ分の歳出カットについて、EU・IMF側が説明を求めたもの。長期的な財政健全化につながる施策が必要で、年金を減額してまかなう予定だった。しかし国民の反発が激しいため実現が困難となり、別の財源探しを迫られている。
ギリシャの地元報道によると、政府は公務員などの給与削減、国防費の圧縮などで手当てする方向で検討中という。ただ賃下げに関しては労組や与党との調整に手間取っているもよう。AFPはギリシャ政府筋の話として「決定までには数日かかる」と報じた。ユーロ圏側はこうした事情に配慮して15日のユーロ圏財務相会合を電話会議に切り替え、支援決定を先延ばしした可能性もある。
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