【パリ=古谷茂久】フランス政府は5日、北アフリカで太陽熱を利用して発電した電力を、地中海海底を経て欧州に送る送電網を敷設すると発表した。欧州企業が中心となってインフラを整備し、2020年には発電能力で500万キロワット相当の電力をアフリカ側から欧州側に送電する。気候変動対策のほか、欧州が自前のエネルギーで電力を確保する安全保障上の狙いもある。
「トランスグリーン」と名付けたこの計画には仏政府のほかアルストムやアレバ、フランス電力などの仏企業や、スペインのアペンゴア、ドイツのシーメンスなどが参加。モロッコやアルジェリア、チュニジアなど地中海の南岸から、仏やスペイン、イタリアなど北岸に向けて海底に複数の高圧電線を敷設し、欧州の送電網と連結する。
平均的な原子力発電所約4基に相当する500万キロワットの送電能力を20年までに整備し、その後も順次拡大していく計画だ。海底を通る送電網の整備に必要な資金の規模は明らかにしていない。
仏独両政府は太陽エネルギーに恵まれた北アフリカに大がかりな太陽熱発電網を構築し、20年には2000万キロワットの電力を太陽エネルギーで発電する計画を進めている。また、独企業連合もサハラ砂漠に太陽熱発電施設群を設置し、欧州向けの電力基地とする計画を掲げている。仏政府の計画は、こうした施設で発電した電力を効率よく欧州に供給するためのインフラとなる。
欧州諸国は20年までに全エネルギー需要の20%を再生可能エネルギーでまかなう目標を掲げている。欧州域内では風力発電が主流だが、晴天が多く日光が強い北アフリカでは、太陽光と熱を反射鏡で集めて発電する仕組みが適しているとされている。
太陽熱発電、シーメンス、トランスグリーン、アペンゴア、アレバ、太陽エネルギー
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