パソコンなどの情報通信機器を使った最先端の教材「デジタル教科書」が各地の教室で活用され始めた。国は5年後までにすべての児童・生徒が利用できるようにする方針で、教科書会社も教材づくりに本腰を入れる。「クラス全員が授業に参加しやすい」「情報量が多い」。こんな利点を生かそうと、授業の実践研究も進む。
顕微鏡の図解、人体図……。デジタル教科書のソフトが入ったパソコンを電子黒板につなぐと、50インチの大画面に子供たちが持つ紙の教科書と同じページが次々と映し出された。
「デジタル」ならではの機能はここからだ。男性教諭が手元のパソコンの画面をクリックすると、説明文がぐっと拡大した。強調したい部分に下線を引いたり、音声を再生したりすることもできる。
「子供の授業への関心が高まった。黒板に説明文などを書く手間も省ける」。今年1月に授業でデジタル教科書を導入している、さいたま市立向小学校の志磨敏之教諭は話す。同校6年の石橋瑠奈さん(11)は「映像や音声があるので授業が楽しくなった」と笑顔を見せる。
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「デジタル教科書」は、情報通信技術を使った電子教材の総称。内容は従来型の紙の教科書に沿っているが、画像を拡大したり、アンダーラインを引いたりといった加工が容易なのが特徴だ。現在は大型のスクリーンに文字や画像を映す「指導用デジタル教科書」が主流だが、将来的には紙の教科書のように児童・生徒一人ひとりが手元のパソコンなどで読むことが想定されている。
総務省は2015年までにすべての児童・生徒にデジタル教科書用の情報端末を1台ずつ配布する方針。今秋10億円の予算で全国の公立小学校10校を対象に実証実験を始める。文部科学省も4月から導入に向けた有識者懇談会を始めた。今夏までに活用法などについて中間報告をまとめる方針だ。
デジタル教科書、パソコン、教科書、小学校
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