学園マンガの流行はスポーツモノから、まったり文化部に? 王道&古典作品を全巻一気買いする大人が増えた……。前回紹介したマンガ家ランキングTOP50から見えてきた今、マンガ界で起こっている現象を4つのキーワードから分析する。
KEY WORD1 【文化部系青春群像劇】
■気の合う仲間と集ってまったり過ごす、青春×学園モノはぬるま湯なインドア志向

ヤンキーと学級委員のドタバタラブコメ『ヤンキー君とメガネちゃん』(講談社/全23巻)。熱血かるた部マンガの『ちはやふる』(講談社/既刊13巻)
学園モノは少年&少女マンガの定番。ただし、今は、体育会系の部活で夢に向かって汗を流す…というスポーツモノの勢いが弱まり、文化部&インドア作品の支持が高い。
例えば、クラスメイトとの友情もしっかり描く3位椎名軽穂の『君に届け』や、部室内での展開が多い15位篠原健太による『SKET DANCE』、学内活動が主の38位吉河美希『ヤンキー君とメガネちゃん』がそうだ。切磋琢磨(せっさたくま)するタイプの部活モノでも、人気は32位末次由紀の競技かるた部を題材にした『ちはやふる』などインドア系だ。
文化部系ジャンルの特徴は、「放課後に気の合う仲間が集まってだらだら過ごす」といった類いの、クライマックス的なものが存在しないこと。主眼は仲間作りにあるので、それぞれ違った個性を持つサブキャラも丁寧に描く群像劇タイプが多い。ランク外だが、友達作り自体が目的の部活を描く『僕は友達が少ない』(作・平坂読、絵・いたち、ブリキ)などが典型例といえる。
軽音部の女子を描いた4コママンガをアニメ化、大ヒットした『けいおん!』のようにインドア系作品が醸し出す勝ち負けのない、まったりした空気が今の時代に合っているようだ。
KEY WORD2 【コンビニ売り】
■マニアックな作品も続々。取り扱いタイトルに変化の兆し
かつては雑誌がメイン、単行本はロングセラーを何冊か置く程度だったコンビニが、よりマンガのトレンドにマッチした売り方に変わりつつある。エンターブレインのマニア向けタイトル『テルマエ・ロマエ』は、マンガ大賞受賞後すぐに大展開。注目作の最新刊発売時には、既刊も合わせて店頭に並べる。羽海野チカの人気作、『3月のライオン』は最新刊にコンビニ特典の絵ハガキをつけた。特定の話題作を重点的に売る方法が、ライトなマンガユーザーのすそ野を広げ、ブームに拍車をかけている。
「映像化のタイミングで取り扱いを決めるタイトルもある」と、全国のコンビニに卸す日販の担当者は言う。コンビニ独自の積極的な仕掛けに、注目だ。
椎名軽穂、末次由紀、吉河美希、安藤拓郎、篠原健太、平坂読、中村光、SKET DANCE、尾田栄一郎、岸本斉史、テルマエ・ロマエ、エンターブレイン、マンガ、ハチミツとクローバー
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