「がんばる人、努力する人が、最後の最後まで不遇などということはほとんどない」「志があって、周りの人を大事にしていれば、必ず誰かがそれを見ている」と著者はいう。まったくなのだ。振り返ってみると、不遇と思えたときこそ自分は成長した、と分かるのである。
「うまく行かないのは『能力』ではなく『仕事のやり方』の問題」であることが多い。そしてその「問題」の多くは人間関係にある。「仕事を効率化したければ、同僚との信頼関係を築く」ことが必要なのだ。信頼されてない人間がどうして他者の協力を得ることができるだろう。
また仕事の多くは繰り返しである。「プアなイノベーションより、優れたイミテーションを」と書かれているがまったくである。「優れた仕事をしている先輩のやり方をどんどん真似(まね)る」ことが大事なのだ。学ぶとは真似ることからはじまる。
出会いや達成感など、豊かな職場生活を送るための「知恵」に満ちた本である。この著者の前作(『そうか、君は課長になったのか。』)もよかったが、本書の目線はもう少し広い。20代、30代のビジネスマン必読の一冊。
★★★★
(福井県立大特任教授 中沢孝夫)
[日本経済新聞夕刊2010年11月24日付]
★★★★★ これを読まなくては損をする
★★★★☆ 読みごたえたっぷり、お薦め
★★★☆☆ 読みごたえあり
★★☆☆☆ 価格の価値はあり
★☆☆☆☆ 話題作だが、ピンとこなかった
佐々木常夫