映画業界は今回の金融危機や人口の高齢化でどんな影響を受けるのか。「危険な関係」、「グリフターズ~詐欺師たち」、「クィーン」などの名作を生み出した英国のスティーブン・フリアーズ監督に聞いた。(聞き手は ロンドン=編集委員 藤井彰夫)
――10月に日本で公開になる「わたしの可愛い人~シェリ」でも老いが描かれているが、高齢化社会と映画の関係は?
「良好な関係とはいえない。映画は一般に若い人向けだ。子ども向け映画はビデオゲームのようなもので、知的な映画はより年配の人向けだとはいえる。映画はより方向が分かれていくのではないか」
――今回の世界的な金融危機をどうみますか。
「私の子どもたちは、私たちの世代ほど裕福にはなれないだろう。今後は人々の生き方にも大きな変化が起きる。過去半世紀は子どものほうが親よりも豊かになったが、もうそうはならないだろう」
――誰の責任でしょうか。
「貪欲(どんよく)が異常に爆発した、とても愚かで近視眼的に。この25年ほどの先進国はカジノのようだった」
――金融危機を映画化する気はありますか。
「まだ早すぎる。非常に興味深いが。マネーが人々に与える影響は非常に面白い」
――金融危機の映画産業への影響は。
「映画をつくるのに資金を集めるのが難しくなった。英国は保守党が政権をとって、補助金の水準がどうなるかもわからない。芸術全体への補助金は削減されるだろう。よい時代ではない」
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