癒やし系に加え、演技派の冠も手に入れつつある。2009年の映画「おっぱいバレー」でブルーリボン賞主演女優賞に輝き、ドラマ「JIN―仁―」では橋田賞新人賞を受賞。波に乗る女優の主演最新作が日テレ系水曜夜10時枠の「ホタルノヒカリ2」だ。恋愛するより家でごろ寝していたい“干物女”の雨宮蛍を魅力たっぷりに演じている。
「私は撮影の空き時間も休まらないんですよ。髪形を崩しちゃいけない、服にしわを付けちゃいけないとか思って」。これはほかの作品の場合で今回は逆だ。「すごく楽」とほほ笑む。
蛍はキャリアウーマンだが、反動で家ではだらしない。ジャージー姿で寝そべって缶ビールを開けるのが日課。“素”のシーンが多いから「むしろ髪をクシャクシャにしちゃえという感じで、肩の力を抜いたお芝居ができています」。
もちろん、蛍がひたすらダラダラする作品ではない。07年放送の第1作で恋愛に挑んだが、続編の今作はさらにハードルが上がって結婚を目指す。「蛍は、純粋な気持ちを持ち続けて成長できる子。私も勉強になるし、見ている方にも『何かいいなあ』と思ってもらえればうれしい」
最近は女優として「向上心が出てきた」という。00年にデビューしてしばらくは「とりあえず行くか、みたいな気持ちでオーディションを受けていました」と苦笑する。「とにかくエンジンがかかるのが遅いんですよ。夏休みの宿題を最後の1日でやるタイプ」
のんびり屋の心に火を付けたのは「おっぱいバレー」だ。「賞をもらっても、私は『下手くそだ』って落ち込んだ。経験が増えて少し余裕が出てきた分、頑張らなくちゃって思います」
[日本経済新聞夕刊2010年7月12日付]
綾瀬はるか