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マン・レイ――謎めいた実験精神

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2010/8/30 7:00
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 ユニークなアイデアを駆使し、現代アートを開拓した米国生まれのアーティスト、マン・レイ(1890~1976年)。東京・六本木の国立新美術館で開かれている「マン・レイ展」の出品作約400点の半数以上を占める写真作品は、現代人に適した表現を求めて走り続けたマン・レイの実験精神と写真への愛着を物語っている。

ソラリゼーションを考案してから20年以上へた時期に応用した作品。マン・レイは自分で工夫したレイヨグラフとこの技法に愛着を抱いていた
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ソラリゼーションを考案してから20年以上へた時期に応用した作品。マン・レイは自分で工夫したレイヨグラフとこの技法に愛着を抱いていた

一連のカラーポジフィルムの作品は今回の展覧会が初公開。マン・レイは自分で開発したカラー写真の技法をフィルム製造会社に売り込んだが採用されなかった
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一連のカラーポジフィルムの作品は今回の展覧会が初公開。マン・レイは自分で開発したカラー写真の技法をフィルム製造会社に売り込んだが採用されなかった

 会場の終わりに近い一角にひときわ色鮮やかな写真が並んでいる。シャンソン歌手のジュリエット・グレコやイヴ・モンタン、妻ジュリエットなどを写した写真で、画面は小さいが、神秘的な雰囲気の色彩を放っている。これらを撮った時期、マン・レイは60代。第2次大戦の戦火を避けて帰国していた米国から戻り、再びパリで活躍し始めていた。

 自伝「セルフ・ポートレイト」によると、このころマン・レイは写真を職業にすることを断念していた。にもかかわらず、こうした作品を制作したのは「この表現媒体にたいする好奇心は続いていた」(千葉成夫訳)からだ。特にカラー写真に関心を寄せたが、カラーポジフィルムはプリントすると色彩が鈍くなる。そうした欠点を克服するため工夫を重ね、鮮やかさを損ねない技法を開発して作品にしたのが一連の写真だ。1950年代の後半にはポラロイド写真を応用した作品も制作した。テクノロジーの進展に合わせて表現を開拓する現代のメディアアートに近い着想が読み取れる。

All Man Ray Works 2010(C)Man Ray Trust

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マン・レイ、セルフポートレイト、写真、現代アート

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