先が見えない、混迷を極める、などの表現が最近、よく聞かれます。
常に、先ははっきりとは見えないものですが、延長線上にとらえることができないことを認識するのはとてもハードルの高いことだと反省することも多いのです。
■不確実だからこそ、詳しく調べるべき
不確実性をどのようにとらえるかでとても参考になったのが、ナシーム・ニコラス・タレブ著の「ブラック・スワン」という一冊の本です。「ブラック・スワン」とは文字通り黒い白鳥のことで、それまでは白鳥は白いと思われていたのが、1羽、黒い白鳥が見つかると続々と発見されるような突発的な出来事、事象のことです。
著者は確率論をリスク管理に応用しようと試みている人のようで、様々な角度から不確実性について検証しています。
不確実だから調べても分からないという姿勢ではなく、不確実だからこそ、詳しく調べて分かることと分からないことを区別していくという方向性がやはり必要なのではないかとも考えています。
本書がアメリカで発売された直後は様々な議論を呼び起こしたようで、リスクのある世界に一石を投じたとも言えると思います。
羽生善治