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ユーシン社長に岡部専務 「田辺王国」に転機

2017/1/10 17:42

 自動車部品会社のユーシンは10日、同日付で岡部哉慧専務(69)が社長に昇格する人事を発表した。田辺耕二会長兼社長(82)が「一身上の都合」で辞任した。ユーシンは後任社長の公募で大きな話題を呼んだことがあるが、結局は社内昇格で新体制が決まった。40年近く田辺氏が社内の最高権力者として君臨した「田辺王国」に大きな転機が訪れた。

■広がる赤字、公取委からの勧告も

 田辺氏は創業家出身。取締役も退いた。ユーシンは同日、役員報酬の削減も発表。役員報酬の総額を年30億円から5億円へと6分の1に減額した上で、今月から2カ月間の役員報酬を月額で最大50%減額する。今回の経営陣の交代や報酬カットは、業績の悪化などが影響したとみられる。

 ユーシンは2016年11月期に新製品の立ち上げ費用がかさんだうえ、部品の不具合による損失が発生し、最終赤字に転落。10日に下方修正した見通しでは、最終赤字の予想が従来の17億円から96億5900万円に広がった。このほか、委託業者への下請け代金を不当に減額したとして昨年公正取引委員会から勧告を受けており、経営責任を明確にせざるを得なくなっていた。

 ユーシンはキーシステムに強みがある自動車部品メーカーだったが、ここ数年は企業統治のあり方や高額の役員報酬を巡って話題を呼んだ。昨夏には田辺氏ら取締役や元取締役など7人を相手取り、個人投資家から約5億7000万円の損害賠償を求める株主代表訴訟も起こされた。

■空回りした「社長公募」

 問題になった田辺氏の2014年の報酬は大幅増の約14億円。日本企業の中でも、トップクラスの水準だった。役員報酬の総額も上限がそれまでの年10億円から30億円に引き上げられていた。

 一方、経営の軸は定まらない。ユーシンは2006年に投資ファンドの出資を引き受け、社長の派遣も受けた。1978年から社長を務めていた田辺氏の健康不安もあったからだが、新社長と生え抜き役員らとの対立が深刻化。2年後には田辺氏が社長に復帰した。

 その後も後任探しは思うように進まない。2010年には次期社長を公募する奇策に打って出た。外務省出身者を社長代行に就任させたものの、田辺氏が「商売に向いていない」と判断。2014年にも再び公募したが書類選考で打ち切り、10日付で新社長に就いた岡部氏を含む3人の経営幹部による集団指導体制に移行していた。

(浜美佐、菅原透)

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