身の回りのモノやサービスの価格水準を示す「物価」。経済が活気づけば物価が上がり、逆に低迷すれば物価が下がるという関係から、日銀も政策目標とする経済指標ですが、物価を測るモノサシは1つではありません。特に最近では「日経・東大日次物価指数」など消費者の購買履歴といったビッグデータから生まれた物価指数が注目を集めています。総務省の消費者物価指数が原油安の影響で低調に推移する陰で、ガソリンなどを除く消費者に身近な商品の価格が上がり始めていることを示唆しています。

注)CPIは月次、日経・東大指数とTPIは日次、一橋指数は週次、いずれも前年比上昇率%、消費増税の影響を除く
  データは随時更新します

消費者物価指数(CPI)

  • 総務省が毎月公表する物価指数で、家計が消費するモノやサービス約600品目を対象とする。各品目の代表的な商品のみを対象とする。
  • 日銀はCPIが安定的に前年比2%上昇することを目指している。
  • 2014年半ば以降は原油価格の下落によって、上昇率は鈍化している。15年8月には2年4カ月ぶりに上昇率がマイナスに転じた。

日経・東大日次物価指数

  • 全国のスーパーマーケット約300店舗の購買データを集めた日経POS情報をもとに算出。東大の渡辺努研究室が開発した。
  • 食料品や日用品を中心にCPIの構成品目の約2割をカバーする。CPIが扱う各銘柄の代表商品だけでなく、スーパーで取り扱われている20万点超のデータを収集。
  • 買い物情報から翌々日に物価指数を算出する即時性が特徴。
  • 2014年4月の消費税率引き上げ直後に大きく上昇したものの、その後の消費の伸び悩みに伴い下落基調に戻していた。2015年4月には再び上昇に転じ、消費者の実感に近い商品の値上がりを映している。

一橋単価指数

  • スーパーマーケットやドラッグストアなど全国約4000店舗の購買データをもとに算出。一橋大の阿部修人教授が開発した。(上記グラフはスーパーマーケットに限定した指数)
  • 食料品や日用品を中心にCPIの構成品目の約2割をカバーする。
  • 前年との単純比較ができない新商品についても製品容量で調整して物価指数に反映。
  • 2015年春以降、2%程度で推移している。企業が従来商品を新製品に入れ替えることで実質値上げしている可能性を示している。

Tポイント物価指数(TPI)

  • カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループの「Tポイントカード」の購買データをもとに算出。
  • 食料品や日用品を中心にCPIの構成品目の約2割をカバーする。
  • Tポイント利用者は5000万人超で、性別や年代別の指数算出も可能。