(2012年2月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
新たに合意された1300億ユーロの追加支援により、ギリシャは2010年代末までに債務残高を持続可能な水準にまで減らせるというシナリオを信じているか――。そう質問されたドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相は21日、米国人の言葉を引き合いに出した。
■見通しがすぐに外れる恐れも
「当然それには、マーク・トウェインが言ったように、かなりの不確実性が伴う」。ブリュッセルでのマラソン交渉を終えたショイブレ財務相は、皮肉っぽくこう言った。「予測は常に難しい。特に将来については」
この発言は、救済パッケージの詳細を吟味する政府高官やアナリストの間に広まる懸念を反映したものだ。今回のパッケージは2年近く前に実施された最初の支援プログラム(1100億ユーロ)に比べればはるかに現実的だが、策定した担当者でさえ実現性がかなり疑わしいと認める想定を含むのではないか。
「重大なリスクがある」。国際的な支援国・機関のアナリストたちはギリシャの債務負担に関する極秘リポートでこう指摘し、今回のプログラムは「アクシデントを起こしやすく」「持続可能性に疑問がつきまとう」と書いた。
10ページに上る報告書は、今回の追加支援の規模を計算するのに使われた「ベースライン(基本)」見通しはすぐに外れる恐れがあるという警告に満ちている。
■成長率低いと膨れあがる必要額
この報告書で特に重要なのは、ギリシャの必要とする支援額が、高い経済成長率をすぐに回復するという想定に「非常に敏感」なことを明らかにしている点だろう。今回の救済パッケージの支援額は、景気後退入りして5年目になるギリシャ経済のマイナス成長が来年に止まり、2014年には年率2.3%という比較的高めのプラス成長に戻る想定に基づいて計算されている。この楽観的なシナリオでは、ギリシャが向こう3年間で必要とする資金は1700億ユーロとされている。
しかし、来年の成長率がマイナス1%になり、かつ2014年の成長率も1.3%にとどまると想定すると、ギリシャが必要な資金は約2450億ユーロに膨らむという。
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