(2012年1月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
フランスの銀行最大手BNPパリバは、石油・ガス会社向け融資最大110億ドルの売却に動く。
■年末までに資産を700億ユーロ圧縮
BNPがこの数カ月で最大規模となる資産売却に踏み切る背景には、2012年末までに資産の約10%にあたる700億ユーロを圧縮しようとしていることがある。投資家の信頼回復を目指し、米ドル調達の必要性を特に減らしている。
複数の関係者によれば、BNPのエネルギー分野への融資はすでに売りに出され、少なくとも3社と交渉中だという。
今回売却される資産は総額約110億ドルの貸出債権で、そのうち40億ドルが既に借り入れられたもよう。関係者の1人は、米国とカナダの大手銀行が主な売却先になると見ている。
こうした見方の背景には、BNPが米国の石油・ガス産業の中心地である米ヒューストンでの事業を縮小し、行員の一部をニューヨークに異動させていることが挙げられる。
BNPは今回の資産売却についてコメントを控えているが、同行に近い人物によれば、BNPは世界のエネルギー事業から手を引くつもりはなく、戦略的顧客には融資を継続するという。
■資産圧縮進める仏銀、北米銀は融資拡大に意欲
BNPの国内ライバルであるソシエテ・ジェネラルやクレディ・アグリコルも、今年6月までに規制当局により定められた自己資本規制を満たすために、資産の売却や圧縮を急いでいる。
売却の対象となるのは航空機や船舶、インフラ関連、貿易金融など、多額の資金が必要だが比較的利益率の低い事業への融資。BNPは米ドルの資金需要を600億ドル減らすことを目標にしており、11年末までに約400億ドルを削減する予定だった。
今回の動きとは別に、BNPの商品金融部門トップで、スイス・ジュネーブの商品業界団体の代表も務めるジャック・オリビエ・トーマン氏は、商品取引市場で大勢を占める欧州の銀行が取引を抑制しているため、商品取引業界への融資額は4分の1以上減るとの見方を示した。
一方で北米の銀行は、常に旺盛な資金需要が見込め、この1年間でM&A(合併・買収)が増加した分野への融資拡大に強い意欲を示している。
By Anousha Sakoui, Helen Thomas, and Scheherazade Daneshkhu
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