
シャープの「アクオスフォン(通信会社はNTTドコモ=左=、KDDI=中=、ソフトバンクモバイル=右=)」
シャープは新スマートフォンブランド「アクオスフォン」の第一弾として、NTTドコモ向けの「SH-12C」、KDDI向け「IS12SH」、ソフトバンクモバイル向け「006SH」を発売した。
同社のスマートフォンでは、これまで「リンクス3D SH-03C」「ガラパゴス003SH」などで3D画面を視聴したり、カメラを横にスライドさせて3D写真を撮影したりできたが、今回の3製品はツインカメラを搭載することでシャッターを押すだけで3D写真が撮影できるようにした。
約4.2型の高解像度QHD液晶画面は薄型テレビ「アクオス」の技術を応用し、3Dなどの映像を高精細に表示するほか、撮影した写真や動画を「スマートファミリンク」機能で大画面テレビと接続して楽しめる。ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信などの機能のほか、タッチした操作を記憶する「タップフローユーザーインターフェース」機能も搭載し操作性を高めた。OSは最新版の「アンドロイド2.3」。
実売価格・発売日は「SH-12C」が4万円台後半・5月20日、「IS12SH」は7万円台前半・6月29日、「006SH」は9万円台前後・6月4日、販売目標はいずれも非公表。
【ベンチマーク商品】
富士通東芝モバイルコミュニケーションズの「レグザフォン」。NTTドコモ向けの「T-01C」(2010年12月17日発売)とKDDI向けの「IS04」(2月10日発売)をそろえる。OSは「アンドロイド 2.1」。
約4型ワイド(解像度480×854)液晶画面に東芝の薄型テレビ「レグザ」の高画質化技術を応用し、リアルタイムの複雑な画像処理によりワンセグやユーチューブなどの動画をより美しく表示する。
おサイフケータイ、赤外線通信、防水など従来の携帯電話の機能をスマートフォンに盛り込んだ。内蔵カメラは有効画素数約1220万(顔検出オートフォーカス機能付き)。サイズ・重量は幅62×高さ126×厚さ11.9~14.7mm、約149g。実売はT-01C、IS04ともに5万円台前半。
【日経産業地域研究所研究員の視点】

シャープは5月20日、「SH-12C」を含めた6機種のスマートフォンを発表した。ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの通信3社向けにそれぞれ2機種ずつ提供し、一気に「アクオスフォン」ブランドの浸透を目指す。
同社はこれまでスマートフォンブランドに「リンクス」「ガラパゴス」を使用していたが、今後は薄型テレビの高いイメージを生かした「アクオスフォン」に統一する。6機種のうち、ドコモ向けの「SH-12C」とKDDI向け「IS12SH」(6月29日発売)、ソフトバンクモバイル向け「006SH」(6月4日発売)は本体の一部デザインが異なるだけで、中身は共通仕様。
ベンチマーク機もドコモ、KDDI向けに提供することで「レグザフォン」ブランドをアピールしたことがヒットにつながった。通信3社に一気に製品提供する戦略にシャープの強い意気込みが感じられる。「SH-12C」の最大の特徴である3D撮影機能については、スマートフォンで3Dをアピールする必要性があるのかといった厳しい声も専門家の間で聞こえる。
とはいえ、手軽に3D写真が撮影でき、高解像度の液晶で3D表示できるのはベンチマーク機など他社製品にない強みであることは間違いない。このほかの多機能さも考慮すると、防水機能こそないものの、現時点で最強の国産スマートフォンといえるだろう。むしろ、課題はこれまでの「リンクス」「ガラパゴス」の購入者へのアフターフォローではないか。
とりわけ、アンドロイド2.1のリンクスは6月7日にようやく2.2にバージョンアップしたが、2.3にはなっていない。既存ユーザーの失望感が募るようだと、新ブランド「アクオスフォン」のイメージにも悪影響を及ぼしかねない。
<NTTドコモの「SH-12C」の仕様>
| 価格 | 実売4万円台後半 |
|---|---|
| 販売目標 | 非公表 |
| 発売 | 5月20日 |
| OS | 米グーグル「アンドロイド2.3」 |
| 液晶画面 | 約4.2型(解像度540×960)QHDニューモバイルASV液晶 |
| 連続通話、連続待ち受け (いずれも3G) | 約280分、約430時間 |
| 内蔵カメラ | 外側・有効画素数約800万CMOS×2、内側・同約32万CMOS |
| 外部メモリー | マイクロSDHC |
| サイズ、重量 | 幅64×高さ127×厚さ11.9~13.8mm、約138g |
| 本体色 | ブラック、ホワイト |
「新製品ウオッチャー」では、日経産業地域研究所が選んだ注目の新製品を、同業他社や販売業者、評論家など5人程度の専門家が評価。新規性など12項目で競合製品(ベンチマーク商品)と比べた優劣を「非常に優れる」(6点)から「非常に劣る」(0点)までの7段階で採点し、平均を算出しています。
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