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スカイマーク再生、「ANA陣営」で

2015/8/6 18:00
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スカイマーク機と全日空機。「ライバル」から「同じ陣営」に転じる

スカイマーク機と全日空機。「ライバル」から「同じ陣営」に転じる

 民事再生手続き中の航空会社スカイマークが、ANAホールディングスなどの支援を受けて再建に取り組むことが決まった。米航空大手のデルタ航空が別の再生計画案で対抗し、債権者集会の投票でどちらかを選ぶという異例の展開となっていた。今回の決定で再建が本格的に動き出す。

スカイマークの債権者集会を終え、記者会見する(右から)ANAHDの長峯取締役、インテグラルの佐山代表、スカイマークの井手会長(5日、国交省)

スカイマークの債権者集会を終え、記者会見する(右から)ANAHDの長峯取締役、インテグラルの佐山代表、スカイマークの井手会長(5日、国交省)

■ANA、増資引き受けや共同運航で支援

今後、スカイマークは既存株式の価値を完全に消滅させる100%減資を実施。その後、投資ファンドのインテグラル(東京・千代田)やANAなどを引受先に180億円の第三者割当増資を行い、債権者への弁済に充てる。弁済は早ければ10月末にも始まる見通し。

ANAは傘下の全日本空輸を通じてスカイマークと早期に共同運航を実現し、スカイマークの座席を全日空が販売して収益をてこ入れする。

スカイマーク再建、ANA支援で決着(8月6日)

■再建への道筋を可決、債権者集会とは

 ANAの支援を織り込んだ再生計画案を可決した債権者集会とは、民事再生手続きの過程で裁判所が開くもの。参加する債権者は計画を吟味し、投票で賛否を表明する仕組みだ。

記名投票による決議が行われる。再生計画の可決には、出席債権者の過半数、債権額の2分の1以上の賛成が共に必要。

 今回は有力な対抗案が出て、票の争奪戦になった。これは大手企業の再生案件では珍しく、注目を集めた。

債権者集会とは 再生計画案を投票で決議

■ANA「逆転」、エアバスが鍵握る

当初、議決権額の争奪戦では最大債権者が策定した米デルタ航空支援案が優勢とみられていたが、ANAは欧州エアバスなどの大口債権者に将来の機材発注の意向を伝えることで、6割を超える議決権額を獲得。土壇場での「逆転」を果たした。

ANAが発注を決めた機種や機数は明らかではないが、スカイマークが国際線への導入を計画していたのと同じ総2階建ての超大型機「A380」が有力。カタログ価格は1機約4億3000万ドル(約530億円)。世界の航空会社から「不人気」の評価を与えられ、エアバスが威信をかけて売り込みに力を入れている最上位機種だ。

米ボーイングの「747(ジャンボ)」を超える超大型機、エアバス「A380」。スカイマークの経営には、これを購入しようとしたころから陰りが出ていた

米ボーイングの「747(ジャンボ)」を超える超大型機、エアバス「A380」。スカイマークの経営には、これを購入しようとしたころから陰りが出ていた

ANAは大型機から燃費性能に優れた中型機への転換を進めてきた。現実にA380を導入することになれば自らの戦略に逆行することになるほか、機材と路線のミスマッチが利用者の運賃に跳ね返る恐れもある。「そのリスクを冒してでもスカイマークが持つ羽田発着枠を他社に渡したくなかった」とANA関係者は解説する。

ANA、土壇場の逆転劇 エアバスに発注約束(8月6日)

■ANAの「寡占」に懸念の声も

国内線の「ドル箱」とされる羽田空港の発着枠を1日36往復分持つスカイマークがANAの出資を受けると、1990年代の航空自由化以降、相次ぎ誕生した新規航空会社はすべてANAによる資本参加を受けることになる。

「ANA陣営」の羽田の国内線のシェアは約6割に高まり、日本航空との大手2陣営による寡占状態が強まる。

「空の暴れん坊」ともいわれたスカイマークが国内大手の陣営に入ることで、競争環境が弱まれば、料金の高止まりにつながるリスクもある。

ANAの長峯豊之取締役は「株主間契約などを通じてスカイマークの独立は担保されている。運賃や路線の設定などの面でANAが関与することはない」と説明する。

スカイマークの針路は……

スカイマークの針路は……

早稲田大学商学学術院教授の戸崎肇氏は「スカイマークがANA陣営となることで、低めの料金戦略という独自色は薄まる。少なくとも他社への料金の値下げ圧力は弱まる」と指摘する。

国交省はスカイマークがANA陣営に入った後も競争環境が維持されているかを厳しくチェックしていく方針だ。

空の第三極、姿消す 再び寡占で料金上昇懸念(8月6日)

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