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ダイヤモンドの人間学(広澤克実)

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西武・中村だけがなぜ統一球を飛ばせるのか

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2012/6/17 7:00
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 交流戦だけで12本塁打をマークしていた西武の「おかわり君」こと中村剛也が、けがで登録抹消された。独走でホームラン王に輝いた昨季の勢いを取り戻していただけに惜しいが、それにしても、なぜおかわり君だけがホームランを打てるのか。理由を考えていくと、2010年まで使われていた飛ぶボールやストライクゾーンなど、日本球界の「ガラパゴス化」に突き当たる。

統一球の導入で野球が変わる

 プロ野球は一昨年までの「よく飛ぶ」とされたボールから、飛び方の小さい低反発球に11年から切り替えた。それまでミズノ、アシックス、ゼット、久保田の4社の製品の中から各球団が選んでいたボールをミズノ1社に統一した。理由は「国際基準に合わすべき」というコミッショナーの指導の下で、国際使用球に近い仕様にするためだ。

 この低反発球で野球が変わった。投手ランキングには防御率1点台がずらりと並び、打者は本塁打が激減。これでは商売にならないと泣きが入り、選手会がボールの影響を検証するよう要望している。

 ちょっと待てよ、と言いたい。なんのために低反発球を導入したのか。

 10年までの飛ぶボールに慣れて、力強いスイングを失った日本の打者は、今や「メジャーでは通用しない」と烙印(らくいん)を押されている。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)などの国際大会で、国際球を打ったときに通用しなくなる恐れもある。日本球界オンリーの仕様でなく、グローバルスタンダードに合わせなくては、ということで統一球にしたはずではなかったのか。

“バブル的状況”が打者のスイングを小さなものに

 飛ぶボールは日本人野手の技術を下げ、メジャーでの評価の低下をもたらした。日本で30本ホームランを打つ選手が、向こうでは2ケタ打てるかどうか。泳いだり、こすったような当たりでも10年までの球なら本塁打にできた。これがガラパゴス化を促した。

 フルスイングしなくても、オーバーフェンスできるという“バブル的状況”が、各打者のスイングを小さなものにしてしまっていたのだ。

 昨年から各球団が統一球対応を進めた結果、バントを多用し、盗塁、エンドランといった小技を重視するようになっている。中軸にも進塁打を意識したと思われるスイングが目立つ。

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