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W杯から見えたもの 日本サッカーが目指す道
編集委員 武智幸徳

(3/4ページ)
2010/8/1 7:00
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最終ラインからのパス出しに差

 スペインのように主導権を握れるチームの場合、楽なのはDF陣である。CBのプジョル、ピケ、サイドバックのセルヒオラモス、カプデビラのパス成功率は全員が80%を超えている。全員が正確なキックの持ち主であることに加えて、相手が自陣に散開して守備を固めてくれるので後ろの方の選手は悠々とパスを回せる状況が自然に生まれるのだろう。スペインのDF相手に前がかりでボールを取りに行ったのはチリくらいだった。

パラグアイのサンタクルスと競り合う長友(6月29日)=写真 今井拓也 

パラグアイのサンタクルスと競り合う長友(6月29日)=写真 今井拓也 

 日本のDF陣は中沢(横浜M)と駒野(磐田)が60%台、闘莉王(名古屋)と長友(FC東京=当時)は50%台というパス成功率。攻撃の第1歩である、最終ラインからのパス出しがこの程度の精度ではまともな組み立ては無理ともいえるし、相手に主導権を握られながら体を張り続けたDFたちにパスの精度まで要求するのは酷という見方もできる。

体格差をハンディとせず

 守備のブロックを自陣に敷いた日本の場合、DFたちのショート、ミドルのパスミスは即座に逆襲の餌食になる。それで自陣ゴールから遠ざけることを第一義にロングパスを選択すれば、必然的に精度は落ちる。それも成功率の低さの一因かもしれない。

 そういう日本が、この先のW杯でベスト16よりさらに上を目指すためには、何を上積みすればいいのか。

 一つの方向性としてスペインのような「パスの国」を目指す道がある。今回のスペインは先発メンバーの平均身長と体重は177センチ、73キロと日本(179センチ、74キロ)より小さいくらいだった。それでも相手の急所を突く戦術眼と、アイデアを可能にする技術力(パスの精度、パスとドリブルのコンビネーション)を武器に体格差を全くハンディとしなかった。

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