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スキー、速度より安全重視に 13年ぶり指導法を大転換

2013/12/23付
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 シニア層の回帰などでスキー場が活気を取り戻しつつあるなか、全日本スキー連盟(SAJ)は13年ぶりに指導法を大転換する。中級者でもスピードに乗ったターンが可能なカービングスキーが普及する一方、制御できずにけがをするケースも。速度より安全を重視し、衝突事故やけがの減少を目指している。

 14、15日に新潟県苗場スキー場で行われた研修会には同県を中心に指導者213人が参加。ターンに入るきっかけとして足を逆V字に開くシュテムターンや横滑りなど、減速要素の多い滑りを指導で重視していく方針を確認した。

 SAJの登山一成教育本部長は「初心者から中級者にはまずコントロールを覚えていただきたい」と説明。全国約4万人の指導員、準指導員に新しい指導法を伝達する。スキーのバイブルとされる「日本スキー教程」を改訂する作業に入った。

 1998年長野冬季五輪前にカービングスキーが登場。くびれた形状(サイドカーブ)を活用すれば、中級者でもずれが少なくスピードに乗ったターンができるという“魔法の用具”として爆発的に普及した。

 呼応するように2000年、体の軸を内側に傾けてサイドカーブを最大限に使う指導法が確立。スキーの機能をできるだけ引き出すよう、効率性に主眼を置いた。

 しかし、修学旅行生など初心者がこの滑り方をすると制御できずに暴走し、衝突事故を起こす危険も。強い雪面抵抗に体が耐えきれず、けがにつながるケースもあった。

 全国スキー安全対策協議会の報告書によると、スキーヤーの受傷率はここ10年ほぼ変わらない。2012~13年シーズンはリフトやゴンドラなどでの輸送人員100万人あたりで77人が負傷した。

 傷害の部位は膝が31.4%と最も多く、次にすねとふくらはぎ、肩、足首、頭部、顔の順。膝の約90%は捻挫で、ターンの後半にスキーが回りすぎて前十字靱帯を断裂するケースもあるという。すねとふくらはぎのけがの約52%は骨折だった。

 競技の世界では昨季から、大回転に使用できるスキーは旋回性能を落とすように規制された。トップ選手に脚の大けがが多く出たためだった。

 市販スキーも、くびれ幅は小さいものが主流に。スキー業界に精通するサロモンプロモーションサービスの若月等社長は「同じカービングでも中心部分が広く、ずれやすく楽しめるタイプが売れ筋になっている」と語る。〔共同〕

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