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石油危機40年 中東依存に逆戻り アジア、需要増大止まらず

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2013/10/13 7:00
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 「クルマは楽しい。生活に欠かせない」。中国中部の河南省鄭州。日産自動車の多目的スポーツ車(SUV)「パラディン」に乗る国有企業社員の賈豫さんは話す。

■中国・インド、自動車普及が加速

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 景気減速懸念を強める中国だが、モータリゼーションの波が止まる兆しはみられない。世界最大の市場である中国の新車販売は12年に1930万台と米国の1.3倍に拡大した。しかし総人口に対する普及率は1割と、先進国に比べまだ、格段に低い。

 中国の石油消費量は世界2位。今後も年5%強のペースで成長が続き、20年には米国を抜くとの予測もある。自動車普及が本番を迎えるインドも事情は同じだ。

 米国の原油輸入の中東離れが進む一方、増大するアジアの需要に応えられる供給余力を持つのは中東しかない。IEAのビロル氏は「35年には中東産原油の9割がアジアに向かう。アジア諸国は中東産油国と外交・防衛分野を含む、包括的な関係構築を考えなければならない」と予言する。

ガラフ油田の生産開始式典で記念板にサインするマリキ・イラク首相(中央)と石油資源開発の渡辺修社長(右)=9月21日
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ガラフ油田の生産開始式典で記念板にサインするマリキ・イラク首相(中央)と石油資源開発の渡辺修社長(右)=9月21日

 9月21日、イラク南部に石油資源開発の渡辺修社長の姿があった。マレーシア国営石油会社ペトロナスと取り組むガラフ油田の生産開始を祝う式典が開かれたのだ。

 長い国際的孤立と戦乱の下にあったイラクは外資導入による原油増産をてこに復興を急ぐ。「我々は世界の十指に入る豊かな富を持つ」。出席したイラクのマリキ首相に、渡辺社長は「高い開発ポテンシャルを持つイラクは今後も最重要の投資先だ」と応じた。

 東日本大震災で原発比重が下がった日本。一度は落ち込んだ中東への原油依存度は再び80%を超え、石油危機前の水準に戻った。こうした中で生産が始まったガラフ油田は、中東との関係強化の新たな橋頭堡(きょうとうほ)となる。

■激しさ増すグレートゲーム

 日本を圧倒するのが中国だ。イラクでは中国石油天然気集団(CNPC)など国営石油会社が、超巨大油田を含む、4油田を開発・生産中だ。

 「とにかく案件を集めてくるんだ」。北京のCNPC本社では、海外担当社員に檄(げき)が飛ぶ。中国の国有石油3社が12年に石油開発に投じた金額は500億ドル超。米欧メジャー(国際石油資本)を大きく上回る。

 9月11日、カザフスタン西部のカシャガン油田が生産を始めた。カスピ海沖に位置する同油田は過去30年に世界でみつかった油田で最大級。この権益をCNPCが取得した。米コノコフィリップスが本国での生産を重視して撤退したチャンスを逃さなかった。

 グレートゲーム。19世紀から20世紀にかけて英国とロシアが、中央アジアや中東の覇権を巡って繰り広げた抗争をこう呼ぶ。シェール革命でも中東依存に逆戻りするアジア。石油を巡る現代のグレートゲームは中国やインドが参戦し、一段と激しさを増している。

[日経産業新聞2013年10月10日付]

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