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「ことづくり、重要に」帝人・長島会長 世界で価値創造
産業技術会議シンポ

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2012/5/10 14:00
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 独立行政法人、産業技術総合研究所が主催する「日本を元気にする産業技術会議」(後援・日本経済新聞社)は8日、「グローバル化時代の研究開発とオープンイノベーション」と題するシンポジウムを日経ホール(東京・千代田)で開いた。長島徹・帝人会長が「グローバル化時代をもの・ことづくりで」をテーマに講演し、ソフトを重視しグローバル市場から見て必要なものを提供して価値を創造する「ことづくり」の重要性を指摘した。

「日本を元気にする産業技術会議」で講演する帝人の長島徹会長(8日、東京・大手町)
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「日本を元気にする産業技術会議」で講演する帝人の長島徹会長(8日、東京・大手町)

 長島氏は品質・性能・コストを中心とする従来型の「ものづくり」から転換するための条件として、「新しい価値を提供するストーリーを構築できるプロデューサー人材が不可欠」とし、ものづくりの現場を担当するディレクター人材との役割分担の必要性を説いた。

 このほか野間口有・産総研理事長が、これまでの大企業や理工系大学に中小企業、文系大学などを加えた多彩なオープンイノベーション、産学官連携新時代への移行を訴えた。

 村上輝康・産業戦略研究所代表は遅れている日本のサービス産業のグローバル化について、「日本は明文化されない暗黙のルールが多い。国籍を超える脱国籍化も課題」と主張した。国籍を越えるコミュニケーションの手段として「英語も大事だが科学的、工学的なアプローチも重要」として、センサーを使った従業員の行動観測技術の可能性などを挙げた。

 シンポジウムでは「“もの”“こと”“ひと”づくりで日本を元気にしよう」と題する中間報告案についても議論した。

 中間報告案に関しては、相沢益男・総合科学技術会議議員が「直面している危機が何か、意識の共有が必要」と指摘。オープンイノベーションについては「何でもオープンにすればいいと安易に受け取られがちだが、自らが『コア(の技術)=強み』を持っていることが前提だ。その周辺でいかに集積して新たな価値を創造するかが大事」と強調した。同会議は月内にも正式な中間報告を公表する。

 ◇         ◇         ◇ 

 グローバル時代の研究開発シンポで特別講演した長島徹・帝人会長は「ものづくり」から「ことづくり」への転換が日本の製造業には不可欠だと強調。「専門性だけでなくプロデューサーとしての能力育成が重要だ」と訴えた。続く講演会では、公的研究機関をテコに研究開発のグローバル化を進める必要性などが語られた。

■企業支援で「ハブ」の役割

「日本を元気にする産業技術会議」で基調講演する産業技術総合研究所の野間口有理事長(8日、東京・大手町)
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「日本を元気にする産業技術会議」で基調講演する産業技術総合研究所の野間口有理事長(8日、東京・大手町)

 「企業が学や官の研究成果などを活用するだけの連携では不十分」。産業技術総合研究所の野間口有理事長は新しい形の産学官連携の必要性を訴えた。企業は技術開発の自前主義では、グローバル時代のスピードに追いつけなくなった。産総研のような公的研究機関は基礎研究から製品化までを一貫して支援する「ハブ」としての役割が求められると強調した。

 公的研究機関だからこそできるグローバル時代の貢献法について「政府が主導する国際プロジェクトへの参加が考えられる」と指摘。国際的な研究のネットワークを広げれば「企業もそのネットワークを活用でき、研究開発のグローバル化を支援できる」と説明した。

 その例として、産総研はインドネシアの技術評価応用庁と共同で、天然ゴムの生産性を向上させる研究開発に着手。これをきっかけに、インドネシアに天然ゴム農園を持つブリヂストンも参加、3月に共同研究の契約を結んだ。

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