放射性物質、基準超す農産物5県で 健康に影響なし
国の対応、21日に結論

2011/3/21付
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 茨城や福島など関東・東北の5県で生産された野菜や原乳から20日、国が定めた暫定規制値を超える放射性物質が相次ぎ検出された。枝野幸男官房長官は同日夕の記者会見で「直ちに健康に影響を及ぼすものとは考えられない」とした上で「一定地域の出荷規制などの対応が必要かは21日中に結論を出す」と述べた。

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 厚生労働省は地域を区切って出荷停止する措置などを検討する。自治体だけで検査しきれない場合には、輸入品の検査機器を備えた同省成田空港検疫所と神戸検疫所でも検査する方向だ。また細川律夫厚労相は食品安全委員会に、放射性物質が検出された食品の影響を評価するよう諮問した。

 厚労省のまとめによると、規制値を超えたのは茨城、栃木、群馬、千葉各県の一部自治体で生産されたホウレンソウや春菊、カキナと、福島県産の原乳。各県と東京都の検査により、26検体で超えた。このうち茨城県日立市産ホウレンソウは暫定規制値(1キログラムあたり2000ベクレル)の27倍となる5万4000ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。

 これを受け農林水産省は20日、群馬、千葉、埼玉、栃木各県の農業協同組合本部にホウレンソウの出荷前倒しや規格外品の出荷促進を要請した。福島県の佐藤雄平知事は県内全域で原乳の出荷を自粛するよう要請した。

 暫定規制値は福島第1原子力発電所の事故を受け、厚生労働省が17日に策定。食品衛生法に基づき、生産者などはこの値を上回る食品を出荷・販売できないが、仮に食べても直ちに健康を害するわけではない。

 1986年に旧ソ連で起きたチェルノブイリの原発事故の時には、放射性物質で汚染された牛乳を飲んだ住民に健康被害が起きたとされるが、食品安全委の専門委員を務める唐木英明東京大学名誉教授は「日本は(出荷検査など)厳しすぎるぐらい(放射性物質の有無を)確認している。チェルノブイリのような事態にはならない」と話す。

 放射性物質は水道水からも検出された。文部科学省によると、宇都宮市や東京都新宿区、新潟市などで放射性ヨウ素や放射性セシウムが検出されたが、いずれも基準値を下回っている。

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