電気自動車、充電網を拡充 大阪・京都府など

2010/6/23付
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 近畿の自治体が電気自動車(EV)向け充電器の配備を急いでいる。1回の充電で走れる距離が限られるEVの本格普及には、充電器網の充実が不可欠と判断。各自治体が独自で設置を進めるほか、民間企業に設置費用の一部を助成して設置台数の増加を後押しする。利便性向上のため、充電器の利用を携帯電話で予約できるネットワークを関西の広域圏で構築する試みもスタートした。

 大阪府内で現在、一般に利用できるEV用の急速充電器は18基程度。普通充電器を合わせても40基程度と少ない。大阪府は年度内に急速充電器6基と普通充電器41基を新設し、2012年度までに普通充電器を1300基以上に増やす計画だ。

 府は普通充電器に補助金制度を設けており、一般の人が利用できるようにすることを条件に設置費の3分の1を補助(上限25万円)し、設置を促していく方針。

 京都府では府内に現在設置済みの11基の急速充電器を、13年度までに50基に増やす計画を掲げている。普通充電器では、神社仏閣が設置した場合に11万5000円を補助する制度を設けており、13年度までに7000基に増やしたい考えだ。

 兵庫県は3カ所に急速充電器を設け、6月1日から一般人が利用できるようにした。年度内にさらに3基、11年度には9基の急速充電器を県内に新設する計画で、12年度初めには県内で18基体制とする計画。

 滋賀県でも年度内に県総合庁舎など7カ所に普通充電器を設ける。民間にも補助してこのほかに10カ所ほど設置してもらう。

 急速充電器は30分で電池容量の80%を充電できるが、設置には600万円以上かかる。一方、20万円程度と導入コストが安いが、充電に7時間かかる普通充電器を民間が独自に設置しているケースもあるとみられる。しかし、これらは利用対象が限られている場合があるほか、設置場所などの情報が共有されていないことが多い。

 充電器の利便性を高めようと、大阪府は携帯電話で充電を予約できる充電器網を府県境を越えて備えるように、他の近畿5府県と福井、三重、鳥取、徳島県に提案し、早ければ7月にも10府県で検討を始める。

 大阪府は3月、府内18カ所にあるEV用充電器を通信網で結び、携帯電話で予約できる独自のシステム「おおさか充電インフラネットワーク」の運用を始めており、充電器網の拡充に合わせて同ネットワークの運用範囲の広域化を進めていく。

 EVの近畿での普及はこれからが本番。09年に富士重工業が「スバル・プラグイン・ステラ」、三菱自動車が「i―MiEV」(アイ・ミーブ)を発売し、10年12月に日産自動車が「リーフ」を発売する。i―MiEVは09年度に近畿2府4県の事業所に182台を販売し、10年4月から個人向けの販売も始めた。

 EV普及には充電設備の充実がカギを握る。走行距離は1回の充電でステラが90キロメートル、i―MiEVとリーフが160キロメートル。ただし、走行時の条件によって1回の充電で走れる距離が短くなる場合がある。

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