改正核燃料税条例が成立 福井県、5年で600億円見込む

2011/7/15付
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 停止中の原子力発電所にも出力に応じて課税する福井県の改正核燃料税条例が14日、同県議会で可決・成立した。出力に課税する方式は全国初。同時に現在12%の税率を全国13原発立地道県で最高の17%に引き上げた。福島第1原発事故で原発の再稼働は不透明だが、県は今年11月から5年間の核燃料税の税収総額を過去5年間の実績見込みの2倍以上の約600億円と見込んでいる。

 新方式は17%の税率の半分の8.5%分に原子炉の熱出力に応じ課税する「出力割」を導入。運転状況に関係なく安定的に税収が得られるのが特徴だ。残りの8.5%分は従来どおり装填する核燃料の価格を基準とする「価格割」で課税する。

 5年間に見込む税収総額の半分の300億円が出力割で熱出力1000キロワットあたりの課税額は年18万3000円になる。運転の有無に関係なく固定額を徴収するため、仮に原発すべてが5年間停止したままでも300億円の税収が得られる。

 現行の核燃料税は原子炉に装填する核燃料の価格の12%を徴収する。トラブルなどで稼働率が下がると使用する核燃料が減って税収も落ちる。2006年の前回の核燃料税改定時は11年11月まで5年間で373億円の税収を見込んだが、実際は80億円少ない291億円に落ち込む見通しだ。

 政府は定期検査などで停止中の原発の再稼働を判断するにあたって新たにストレステスト(耐性調査)を実施する方針で、再稼働時期は不透明だ。新たな定検入りで停止する原発は増える見通しで、原発立地道県の核燃料税収は見通しを大きく下回る可能性が高まっている。福井県方式は運転状況に関係なく一定の税収が得られるので、新潟県など原発立地道県の多くが関心を示している。

 核燃料税は、自治体特有の財政需要を満たすため条例で設けることができる法定外普通税。施行には大口納税者の了解を取り付け、総務相の同意を得る必要がある。福井県は関西電力など事業者の了解を得ており、総務相も同意する見通し。核燃料税は福井県が全国に先駆けて1976年に導入し、全原発立地道県に普及した。出力に応じて課税する新方式も全国に広がる可能性がある。

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