大阪市議福島区補選は23日投開票され、大阪府の橋下徹知事が代表を務める地域政党「大阪維新の会」の新人で会社役員の広田和美氏(46)が、民主、自民、共産各党と諸派の新人4人を破り、初当選した。府市再編による「大阪都構想」を掲げ、4月に発足した維新の会にとって初めての選挙となったが、来春の統一地方選に向けた存在感を示す格好となった。
橋下知事は23日夜、「福島区民が都構想を支持してくれた」と述べた。
投票率は前回2007年の統一地方選より2.37ポイント低い40.42%だったが、昨年9月の北区補選より約20ポイント高かった。
「大阪を変えたいというみなさんの思いをかみしめて一歩を踏み出したい」。大阪維新の会の広田氏は午後10時すぎ、白いスーツにスニーカー姿で選挙事務所に現れ、やや緊張した表情で当選の弁を語った。
立候補を表明したのは約1カ月前。知名度や準備不足が指摘されたが、橋下知事が連日選挙区入りして応援した。知事に伝えたいことを尋ねられた広田氏は「代表のおかげとしか言いようがない。本当に大きな存在だった」と笑顔で話した。
初陣を飾ったものの、同会の市議会での勢力はまだ2人。同会幹事長で府議の松井一郎氏は「これからが本当の厳しい戦いになる。市議会でも都構想などの政策論争をしていきたい」と語った。
一方次点だった共産党の山田みのり氏(33)は「都構想は福島区を解体し住民サービスを低下させるものだ。暮らしをどう立て直すかという視線も欠けているが、その点を十分訴えきれなかった」と敗因を振り返った。
陣営幹部は「市議選は市民の生活をどうするかを話し合う場であるべきなのに都構想に争点をすべて持って行かれてしまった」と肩を落とした。
自民党の太田晶也氏(38)は「私の力不足。結果を真摯(しんし)に受け止め出直す」と述べ、頭を下げた。都構想については同党市議は「本来は議会で議論すべきテーマだが、選挙の道具にしている」と批判する一方、「選挙戦術としてはうまい」と悔しがった。
既成政党で最下位だった民主党の国本政雄氏(33)は「自分の力が及ばなかったことに尽きる」と敗戦の弁。市議の1人は「来春の統一地方選に向けて、維新の会への対抗策を練らなければ」と危機感をあらわにした。
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