キプロスで銀行営業再開 預金引き出しは制限

2013/3/28付
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 【イスタンブール=花房良祐】財政危機下にあるキプロスで28日、約2週間ぶりに銀行が営業を再開した。ただ、財務省は資金逃避を防ぐため、預金引き出しを1日当たり300ユーロ(約3万6千円)に制限したほか、国外送金も規制。ビジネスへの影響は必至だ。「統一通貨ユーロとは別の通貨になってしまう」(欧州メディア)との指摘もあり、波紋が広がっている。

28日、キプロス・ニコシアの銀行の前で営業再開を待つ市民ら=共同

 28日は通常より3時間半遅い正午(日本時間午後7時)に開店。全店舗に警備員が配置され、一部では顧客の行列ができた。キプロス中央銀行は29日以降は通常の営業時間に戻るとしている。

 欧州連合(EU)などの金融支援と引き換えに銀行預金に課税する案が浮上したことで預金引き出しが相次ぎ、銀行に16日から休業を命令していた。

 ATMの現金の引き出し額も制限。企業の売掛金の回収なども滞り、資金需要はかなり高まっている。

 キプロスの銀行にはロシア人が大量に資金を預けており、資本の国外逃避が懸念されている。このため、国外送金については5000ユーロ超の商業取引には当局の承認が必要で、20万ユーロ超の取引では一層厳格な審査がある。

 キプロスは金融と観光以外に目立った産業がなく、食品や燃料などを輸入に頼る。輸入業者は決済手続きが煩雑になるため、混乱を招く可能性がある。

 現金の国外持ち出しは1000ユーロまでに規制。空港での厳しい手荷物検査が必要で、外国人に対して厳格に適用すれば同国への観光を敬遠する動きも出そうだ。

 中銀幹部は資本規制は数日間にとどまると言及したが、一部の規制が数年間続くとの観測がある。「規制はユーロより格下の『キプロス・ユーロ』を生む」(ロイター通信)との見方も出ている。

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