トルコ首相の汚職疑惑広がる 息子に隠蔽指示?音声流出

2014/2/28付
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 【アンカラ=花房良祐】トルコのエルドアン首相に絡む汚職疑惑が広がっている。首相と息子の盗聴電話の会話内容とされる音声データが24日にネットに流出。真偽は定かではないが、政権への打撃は免れないとみて金融市場で通貨リラに下落圧力がかかった。3月30日の統一地方選挙にスキャンダル疑惑がどこまで影響を与えるかが焦点だ。

 「(お金を)自宅からすぐに運び出せ」――。電話の会話とされる音声によると、政権の3閣僚の息子らが汚職疑惑で摘発された昨年12月17日、首相が慌てた様子で息子に電話し、息子の自宅内の現金を隠すように指示。息子は「あと3000万ユーロ(約42億円)残っている」と報告する様子が聞こえる。

 このほかにもトルコでは毎日のように首相の声とされる音声がネットに登場している。大手メディア首脳に電話し、野党政治家の記事の大きさに不満を伝えたとする音声も流出した。

 政権は「すべて偽物」としている。対立する宗教団体「ギュレン運動」がかかわっており、選挙前に醜聞を広めていると主張。ギュレン運動が当局に浸透し、政権を攻撃するために昨年12月に政治的な捜査に踏み切ったと非難し、支持者離れを防ごうとしている。

 国会は2月、インターネットの規制法案と司法改革法案を相次いで可決。言論の自由と司法の独立性を侵害しているとの懸念が高まっている。ネット規制で政権への批判と風説を封じ込め、裁判官と検察官の人事への政府の影響力を強めて汚職疑惑をもみ消す狙いと批判されている。

 昨年11月に与党・公正発展党(AKP)を離党したイドリス・バル議員は「法治主義の終わりだ。AKPは犠牲者のふりをしている。選挙に勝っても汚職は許されない」と話す。昨秋以降、AKP離党者は9人に達した。「『船が沈む』と感じたら9割の議員が逃げ出すだろう」(同議員)

 1月中旬実施の世論調査によると回答者の60%が「政府は汚職捜査に圧力をかけている」と回答した。AKPの支持率は36%で断トツだが、首相については「評価しない」(42%)が「評価する」(39%)を上回る。地方選で「首都アンカラ市長の座を野党が奪取する」との観測も台頭している。

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