「安倍政権との建設的な対話に期待」 ロシア大統領

2012/12/20付
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 【モスクワ=石川陽平】ロシアのプーチン大統領は20日の記者会見で、日ロ間の懸案である北方領土問題と平和条約の締結交渉に関し、安倍次期政権との「建設的な対話にとても期待している」と表明した。自民党の次期政権に領土問題を巡る積極的な協議を呼びかけ、日ロ関係の発展を望む姿勢を示した形だ。

 プーチン大統領は5月の就任後、初めて国内外の記者を集めた大規模な記者会見をモスクワで開いた。会見は4時間半の長時間に及び、内政から経済、国際問題までの幅広い質問に答えた。ロシアが実効支配する北方領土(ロシア語で南クリール諸島)を含むクリール諸島開発の問題は、極東地域の記者が質問した。

 これに対し、プーチン氏は「(自民党から)平和条約の締結を目指すとのシグナルを受け取った」と指摘。「とても重要なシグナルで、高く評価している」と述べ、自ら領土問題の存在に触れた。

 衆院選後、プーチン氏が日ロ関係に触れたのは初めて。自民党の安倍晋三総裁は16日に「領土問題を解決し平和条約を締結したい」と関係改善に意欲を見せていた。

 ただ、プーチン氏は北方領土など遅れているクリール諸島の開発について、政府のクリール諸島・社会経済発展計画が15年に終わった後も「必要な注意を払っていく」と述べ、地域開発に力を入れる考えを強調。住民の定着へ「ロシア化」を進める考えも示した。

 北方領土問題を巡っては、2010年11月と12年7月にメドベージェフ大統領(12年5月からは首相)が国後島を訪問し、日本の強い反発を招き、日ロ関係が一時冷え込んだ経緯がある。今回の会見で、ロシアの領土であるという直接的な主張は避け、日本を刺激することを避けたもようだ。

 プーチン氏は3月に一部記者団との会見で北方領土問題の最終的な決着に、9月の会見でも日本との領土問題の前進に強い意欲を示した。プーチン氏の対日関係改善への方針が改めて明確になったが、4島の全島返還を求める日本側と歯舞、色丹の2島引き渡しでの決着を示唆するプーチン氏との溝はなお大きい。

 ロシアによる北方領土の支配を誇示するため、名前の付いていない島々の1つに「プーチン島」という名前をつけてはどうか、との質問もあったが「プーシキン島とかトルストイ島、研究者の名前をつけた方がもっとよいだろう」とかわした。 健康問題についての質問も出た。運動中に背中を痛め、今秋の公務に支障が出たとの報道もあったが「うわさは政権の正統性に関する疑問をあおりたい政治上の敵にとって有利だ」と指摘。「(悪いことを)期待しても無駄だ」と一蹴した。

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